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2011年12月12日月曜日

早川教授を怒るべきではない

病弱な人は、あまり怒ることができません。
怒りという感情は、とてつもないエネルギーを消費するからです。
でも世の中、怒るべき場面というのも当然ありますよね。

怒る体力のない人は、その怒りが「有意義な方向」か「無駄な方向」かを考えざるをえません。
怒って「みせる」ことで状況が良くなるのであれば、疲労と引き換えに「怒りを表現」して良い結果を招くことを選べますが…
怒って「みせて」も根本的な解決にならないばあい、「では、何を言えば解決につながるのか」を考える必要が生じます。

早川由紀夫氏の暴言への怒りについては、どうでしょうか。
私はこの人のブログをたまに見ていただけでしたので、ツイッターでの過激発言のことは一昨日までまったく知りませんでした。
一つ二つの暴言を知って、その異様さに驚き、最初に考えたのは「なにかワケがあるのではないか」ということでした。
同じ言葉でも、文脈によって意味が大きく違ってくるケースは、多々あります。


ところが、調べてみたら、一つ二つどころの問題ではないことがわかりました。半年に渡って、ぶっとんだ発言を数多くくりかえしていたのです。
ただし、彼なりの正義感がそうさせていることもわかりました。

2011/09/11四訂版
早川由紀夫版 ホットスポット図

  昔、危ない地域を危ないと言わずに黙っていたら、友人が死んだ

それがトラウマになっているから、今、声を立てずにいられないというのです。
その正義感に向かって「福島の農家の人が傷つくから暴言をやめなさい」というだけではどうも済まされそうにない、かなり根の深いものを抱えている様子です。



彼の問題提起は、行政が「汚染の高い地域で農業を続けさせていること」「若い人の被曝に無神経なこと」、この二点につきるようです。
この状況を許している福島県民を叱咤激励しているつもりらしい…。

今年は、基準値を超えた野菜・食肉・コメが流通しそれを全量回収しきれない、そんなニュースが何度も懲りずにくりかえされました。
この体制の甘さは「放射線が安全レベルだから」ではなく「安全かどうかははっきりしないけれども、すべてを補償するととんでもない高額になるから」というところに由来しています。
福島県の方々もそのからくりには気づいているようです。

じっさいに、農家ご自身から、
「(孫が)遊びに来たら県外産のコメを出すことになると思う」
という言葉がもれています。(10月13日『福島民報』)
福島県内のお米屋さんは、
地元住民は福島産のコメを買ってくれない。東京のほうが東北応援で買ってくれる。」
と吐露しています。(10月25日『ガイアの夜明け』

そんな中、行政が作付けを禁止した汚染区域で、コメを作って生活のために販売しようとした農家が出現しました。(10月28日『MSN産経ニュース』)
一方では、赤字を抱えつつも、育てた作物を自主検査してNDでなければ出荷しないという農家があります。作物へのセシウム移行をくい止めるため、汚染土壌に粘土やカリウムやゼオライトやプルシアンブルーを入れて頑張っている生産者がいます。東電訴訟のために法律の勉強と土壌データ収集を日々続けている農家もあります。(12月4日 ETV特集『原発事故に立ち向かうコメ農家』ほか 生協広報など)
「福島の農家」と一口に言っても、足並みはバラバラです。



国が、県が、市が、町が、「移住にかかる費用と職の完全補償」さえしてくれれば!!
先祖伝来の土地への責任感を「強制移住」という言葉で解き放ってさえくれれば!!
と…私は思います。
これらの対応がきちんとなされていれば、早川さんがあんな無茶苦茶なセリフを吐くこともなかった。

早川さんに対する怒りは、彼一人を糾弾することで終わってはなりません。
私たちは、もっとその先を考えなければならないはずです。
どう動けば、本当の解決につながるのでしょうか?

私らは農家です。先祖伝来の土地を預っている。逃げたらなんて言われるか、あの野郎根性なしと。一番きついのがここ。逃げられねえんだ。悔しい。
せめてさあ、仲間だろ。一緒になんかしてくれや。
このままでは本当に…2人自殺したけどさ、今日だってここに来れない。
事故だよね。うそやん。事故だったら警察動くはずやろ。事故証明出てこないやん。地震津波なら出す。原発事故って書くと出さない。オレのせいかよ。
墓場おいて逃げ出せるのかって…あのね、やっぱきついんや、これ。
福島県民おとなしいので、だれも行動しない。でもなんかやらんとね、生きてられねえんだ。
鈴木博之氏 大規模稲作農家の全国大会にて
NHK ETV特集『原発事故に立ち向かうコメ農家』より

私はテレビでこれを見たとき、涙で頬がぐしゃぐしゃになりましたけれども、今あらためてネット検索で拾ってきて読み返しながら、「やっぱり早川さんを責めてるばあいじゃない。これは東電と国にしっかり補償を求めて、なんとか集団移住の話を進めるべきではないのか。」と思います。
そのための増税や移住受け入れなら、日本全国が協力すると思います。
それとも、関東や関西の人間がそういうことを言うのは、福島のかたがたにとって余計なお世話でしょうか…?



─この記事は、前記事『早川由紀夫氏の暴言』からのつづきです─




※出典・参照

・汚染マップ出典
 [2011/09/11 早川由紀夫の火山ブログ 放射能汚染地図(四訂版)]


・早川教授の過激発言について ニュース記事
 [2011/12/08 21:06 MSN産経 ツイッター発言で教授処分 群馬大、被災地の農家批判]
 [2011/12/08 21:30 毎日 群馬大:教授処分 福島の農家をオウム信者にたとえる]
 [2011/12/08 21:54 朝日 群馬大教授「福島の農家はオウム信者と同じ」 訓告処分]
 [2011/12/08 MBS(毎日) 群馬大教授「福島の農家はオウムと同じ」]
 [2011/12/08 TBS(毎日)YouTube 群馬大教授「福島の農家はオウムと同じ」]
 [2011/12/09 01:53 読売 群大教授暴言「福島の農家はオウム信者と同じ」]
 [2011/12/09 02:37 日経 「福島の農家はオウムと同じ」 群馬大教授、ツイッター発言]
 [2011/12/09 東京新聞 朝刊「福島の農家はオウム信者と同じ」 群馬大 発言の教授を処分]
 [2011/12/09 14:23 NHK ツイッターで不適切発言 教授処分]
 [2011/12/09 16:28 ANN(朝日)YouTube 【原発】「福島農家はオウム信者と同じ」で処分]
 [2011/12/09 17:11 FNN(フジ)

・早川教授の過激発言について 抄録と記者会見
 [2011/12/08 14:55~ togetter 早川先生の群馬大学での記者会見の聞き起こし]
 [2011/12/08 14:17~ togetter 群馬大早川由紀夫教授の「訓告」に関する記者会見]
 [2011/12/09 薔薇、または陽だまりの猫 早川由紀夫教授ツイートの 問題について/Skeptic's Wiki]
 [2011/12/10 みんな楽しくHappy♡がいい♪ 早川由紀夫氏の会見「完全編」(動画・すべて文字起こし)]


・原発事故と農家
 [2011/10/13 福島民報 【コメ出荷全県可能】売り込み正念場 風評被害どう払拭]
 [2011/10/25 テレビ東京 日経スペシャル『ガイアの夜明け』コメ動乱~消費者がいま 知るべきこと~]
 [2011/10/28 MSN産経 制限区域のコメ廃棄勧告 福島県、田村市の農家生産に]
 [2011/12/04 NHK ETV特集『原発事故に立ち向かうコメ農家』 togetter]


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2011年12月10日土曜日

早川由紀夫氏の暴言

びっくりしました。
「福島県内の毎時2マイクロシーベルト以上の水田で稲を育てている農家は撃つべきである」
これが、あの、春早々にわかりやすい汚染マップをネットで掲載してくださって、しかもその正確さが文科省による半年遅れのマップで証明されたという傑人の言葉ですか。

いったいどんな経緯で、こんなセリフが飛び出したのでしょう。
まともな状況でこんな発言をするはずがない。何かワケがあるに違いないと、検索してまたびっくり。
大手新聞やテレビのすべてが、こぞって彼の衝撃発言を記事にしているのです。

2011/09/11四訂版
早川由紀夫版 ホットスポット図
「セシウムまみれの干し草を与えて毒牛をつくる行為も、セシウムまみれの水田で毒米をつくる行為も、サリンを作ったオウム信者と同じ」


ふと、鉢呂吉雄氏が言葉狩りによって経産大臣を降ろされたときのことを、思い出しました。
マスコミがよってたかって誰かを叩くときには、その裏になんらかの利権問題があることを疑ってみた方がいい。とくに、「原発利権者サイドがマスコミによる世論操作を得意としている」ことを忘れるべきではない。
…というのが、3.11後に身についた私の思考癖です。
だって、菅さんの脱原発路線も、鉢呂さんの脱原発派メンバー採用も、それで散々な目にあってましたから。



早川さんは8日の14時すぎに記者会見を開いたそうです。
でもその内容は、興味を持って検索した人だけがツイッターやブログなどで知るのみです。
新聞社やテレビ局は8日夜および9日の報道で、彼がどういう思いであんな発言に至ったか、ちっとも解説していません。
ネットでは早川さんといえば「汚染マップの人」なのに、あのマップの功績にさえ触れません。



福島県に住む方のブログは、当然、早川さんを非難する人ばかりでした。
彼の言葉でいかに福島の農家が傷つくかと、おっしゃって…。
たしかにひどい言葉の数々です。
でも、じゃあなぜマスコミは、そのような暴言だけをわざわざ騒ぎ立てて、福島の方々をあらためて嘆かせるという仕打ちをしたのでしょう。
どうして、より深く掘り下げた内容にして、「うぅ~む、そんな背景があったのか」といろいろなことを考えさせてくれるような形式をとらなかったのでしょう。
早川氏「20年前の事は雲仙岳で火砕流が発生して43人の学者が火砕流に殺された。そういう痛ましい事故があった。で僕は知ってった。あそこに入れば死ぬこともしっていた。でもどうすることも出来なかった。友達もいたが連絡しなかったらしんだ。」

早川氏「分かっていても人が行動しないと死ぬと言う事が分かった。そういう痛切な経験をしているので、その地図を見てこれは動かないといけないと思った。汚染は凄く深刻だった。でそれは伝えようと思った。」

岩上氏「どのあたりから汚染マップだけではだめで過激な発言が必要と思われたか」
早川氏「5月6日。4月はのんびりしていた。5月の連休があって浅間山の方にも行ってのびのびしていて。吾妻川で桜を見てこれを見るのは最後かと思った」
なるほど、放射性物質がそこまで危険かどうかはさておき、「行動しないと死ぬ」とまで言われては、原発事故をいかに小さく見せて補償金を低くおさえるか余念のない人たちにとって、さぞかし目ざわりな存在かと思われます。
マスコミが封じようとしているのは、そこなのでしょうか。
早川氏「3月4月は僕も東電を責めていた。だが、間に合わないから福島を責めた。でも結局(コメの)生産を止めることは出来なかった。僕は負けた。」

早川氏「リスク比較は簡単にできるが、チェルノブイリでこのベクレルで何が起こったかは分からない。甲状腺がんだけだと言う人もいる。500万人死んだという人もいる。実際はその間にあるだろうが分からない」

早川氏「甲状腺がんだけだと言うのであれば福島は大丈夫だが、それだけだと甘いと思う。私の観点でチェルノの報告を見るとそうは見えない。その何百万人死んだうちのチェルノブイリに起因するというのは分からない」


じつは、こんな内容の書かれたブログに出会ったことがあります。
「福島県の人口流出は税収問題」
「税収が減ると公務員の減収やリストラにつながる」
「だから県や市町村としては住民を避難させるわけにいかない」
この意見と、早川さんの談話を考え合わせて、寒気を感じました。
早川氏「(汚染マップに)一般市民からは批判は来ません。全て行政からです。」

早川氏
「群馬大学と原子力ムラとの深いつながりについては知らんかった。中にいながら何も知らないノンポリで申し訳ない」
マスコミが早川さんをつぶそうとしているのは、まさか本当の危険を暴露しすぎているからなのでしょうか…?
つづきます ─




※出典・参照(2011/12/11)

・汚染マップ 引用元
 [2011/09/11 早川由紀夫の火山ブログ 放射能汚染地図(四訂版)]


・早川教授の過激発言について ニュース記事
 [2011/12/08 21:06 MSN産経 ツイッター発言で教授処分 群馬大、被災地の農家批判]
 [2011/12/08 21:30 毎日 群馬大:教授処分 福島の農家をオウム信者にたとえる]
 [2011/12/08 21:54 朝日 群馬大教授「福島の農家はオウム信者と同じ」 訓告処分]
 [2011/12/08 MBS(毎日) 群馬大教授「福島の農家はオウムと同じ」]
 [2011/12/08 TBS(毎日)YouTube 群馬大教授「福島の農家はオウムと同じ」]
 [2011/12/09 01:53 読売 群大教授暴言「福島の農家はオウム信者と同じ」]
 [2011/12/09 02:37 日経 「福島の農家はオウムと同じ」 群馬大教授、ツイッター発言]
 [2011/12/09 東京新聞 朝刊「福島の農家はオウム信者と同じ」 群馬大 発言の教授を処分]
 [2011/12/09 14:23 NHK ツイッターで不適切発言 教授処分]
 [2011/12/09 16:28 ANN(朝日)YouTube 【原発】「福島農家はオウム信者と同じ」で処分]
 [2011/12/09 17:11 FNN(フジ)


・早川教授の過激発言について 抄録と記者会見
 [2011/12/08 14:55~ togetter 早川先生の群馬大学での記者会見の聞き起こし]
 [2011/12/08 14:17~ togetter 群馬大早川由紀夫教授の「訓告」に関する記者会見]
 [2011/12/09 薔薇、または陽だまりの猫 早川由紀夫教授ツイートの 問題について/Skeptic's Wiki]
 [2011/12/10 みんな楽しくHappy♡がいい♪ 早川由紀夫氏の会見「完全編」(動画・すべて文字起こし)]


・鉢呂氏の言葉狩り事件
 [2011/09/14 現代ビジネス

・福島県の税収減少問題
 [2011/04/22 17:35 MSN産経 福島県知事「県の人口流出を食い止めようと必死」]
 [2011/11/20 アーバンプレッパー 福島県が子供たちを避難させない本当の理由]
 [2011/12/02 毎日 東京夕刊 借り上げ住宅制度、福島県「募集停止を」 各自治体に要請 入居希望者困惑]
 [2011/12/08 毎日 新潟版 避難者の住宅新規借り上げ打ち切り 福島県に再検討要請 /新潟]
 [2011/12/09 09:27 福島民報 知事、停止要請を見直し 県外の民間借り上げ住宅新規受け入れ]


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2011年6月7日火曜日

ホットスポット

放射性物質の拡散は同心円の図どおりではなく、天候によってまだら状になります。こういった汚染地をホットスポットと呼びます。

福島県以外にも避難区域の追加 福島県内において、今の避難区域以外にも追加を検討」という話が出ていますが…。
どうなんでしょう、汚染の度合いにもよりますけど、いまさら避難するよりも、内部被曝を避けることのほうがもっとずっと重要なんじゃないかという気がします。


チェルノブイリ原発事故のとき、その汚染図はヨーロッパ全体に広がっていました。
だからこそ、当時被害を受けたオーストリア・ドイツ・ノルウェーが、福島第一原発の事故についてすぐに拡散予報図を出してくれたのです。


こういう知識を持つ人たちが「避難を」とか「水道水に注意」とか散々言ってくれていたのに、せっかくの提言を「不安をあおる」などの理由からシャットアウトしてきたのがテレビや新聞でした。
今でこそ「福島の事故はチェルノブイリなみの汚染、あるいはそれ以上」という事実が文部科学省の発表で公になっていますが、3月末に見かけたブログやツイッターでは、東京や茨城から西日本に避難した人たちが、友人知人から、ときには家族から、変人扱いされていることを語っていました。

「事故直後に本当のことを言ったら、民族大移動が起こって大変な騒ぎになっていた」
そう考えると政府やマスコミがこの事実を国民にどう説明すべきだったのか、私にも見当がつきません。
ただ、自力で調べて冷静に判断することがいかに大切か、今回のことで本当に身に染みました。

話を戻しますが。
今はもう避難の時期ではなくて、日本国民全員が農産物・海産物に気をつける時期だと思うんですよね…。政府がホットスポットの全国図を公開してくれていないので、それを見る前に断定はできませんけれども。
むしろ、ホットスポットの話を「避難」という面だけでとらえて農産物・海産物の汚染から目をそらしてしまうと、本当に避けるべきものを見失ってしまうんじゃないでしょうか?



─ 後日追記2011/06/18・地図更新2011/09/30 ─

すみません、勘違いしていたので3行目を訂正しました。
昨夜、追加の避難推奨区域が発表されたようです。

私、福島県内は、先月の飯舘村と一緒にとっくに避難区域の決定も発表もすべて済んでいると思っておりました。
「今はもう避難の時期ではなくて」なんて書きましたけど、福島県内ならば話はまた違ってきます。

わかりやすい地図をもっと早く出してくれたら、住民も心の準備ができるでしょうに…
ネットに出回っている福島県中部や千葉・埼玉県境のホットスポットなども、有志の方々が作ってくださった地図なんですよね。


2011/06/05
nnistar版 ホットスポット地図

2011/09/11四訂版
早川由紀夫版 ホットスポット図

2011/08/27 新潟県HPより
早川由紀夫版 汚染ルートマップ



─ 再度追記 2011/09/23・2011/11/30 ─

もう一度この地図を見てみましょう。

右下部分に位置するトルコ TurKiye の着色は省かれていますが、ここにもホットスポットがあったそうです。
チェルノブイリ原発事故は1986年でした。
トルコのリゼ県メカーレスキリット村では、事故翌年の87年に生まれた17人の子ども全員が、90年代後半になり、白血病で命を落とした。(中略)同村を含めた黒海沿岸で2000年以降、がん患者の発生率が以前の10倍以上に増えたという。
2011/08/28 東京新聞「こちら特報部」より
がん患者10倍増加は、まあ…いろんなデータから想像できる範囲内ではありますが、事故翌年出産の赤ちゃんが10年ほどで全員死亡というのはショックです。
チェルノブイリからトルコまでの距離って、福島から沖縄ほどの距離ですよ…。
当時、放射能への警戒心が弱い国に、汚染ミルクが大量に押し付けられていたという話を読んだことがあります。そのターゲットになった可能性は考えられないでしょうか。

トルコの情報を見つけました。
右の地図はチェルノブイリ原発事故4日後の風向きを示したもので、赤いのが放射性物質です。
「ローレンス・リバモア研究所のコンピュータ・シミュレーション」だそうです。
上記の「リゼ県メカーレスキリット村」をまともに直撃していました。5月にはトルコ西端やイタリア北部・オーストリア・ドイツ南端に、次々とホットスポットができたといいます。
「事故発生から8日後の気象条件を見ると、風は北風に変わり、南ヨーロッパ、とりわけ黒海沿岸に汚染が及んでいる。」

「トルコでも雨によるホットスポットができた。5月3日に降った雨の影響で、ブルガリアとの国境に近いエディルネでは強い放射能が観測された。トルコ政府は全国三ヶ所に測定所を置き、さらに六台のマイクロバスに測定装置を積んで国内をくまなく測定した。」
引用文・地図画像ともに『NHK特集 調査報告 チェルノブイリ原発事故』
(1987年3月14日初回放送 / 2011年11月23日再放送) より
この番組が作られたとき、放射能汚染は日本人にとって対岸の火事でした。私にとっても、そうでした。
番組内ではセシウムのことを「死の灰」と連呼しています。その響きから、いかに他人事であったかをあらためて思い知り、複雑な思いに駆られました。



─ 再々追記 2011/10/04・2011/11/08 ─

ベラルーシ ВЕДАРУСЬ (チェルノブイリ原発の北隣)では事故後8年間「新生児死亡率205%」だったという記述を見つけました。
信ぴょう性は、なんともいえません。出典は、『Chernobyl:Consequences of the Catastrophe for People and the Environment』
、米国科学アカデミー出版の本ですが、著作者の名前を検索してもこの本の執筆以外に、何一つ経歴や人柄を知ることはできませんでした。その一方で、ベラルーシ政府も、ウクライナ政府 [ チェルノブイリ原発所有 ] も、放射能汚染のデータについては基本的に隠蔽姿勢をとっているようです。)
流産・早産・妊産婦の病死まで含めたために、こんな奇妙な数字になったのでしょうか?
堕胎数も含まれているのかもしれません。白ロシア(ベラルーシ)では、事故以前からもともと中絶への抵抗感はあまりなかったようです。
また、ベラルーシには汚染の低い地域もけっこうあるのですから、もしこの「205%」が本当なら、居住地の放射線量よりも食べ物による影響のほうが大きいのではと思われます。当時ソ連政府は、事故後5年間、国民になんの情報も与えなかったといいます。

この追記を書いてから一ヶ月後、引用元サイトに訂正追記があるのを見つけました。
注)死亡率が100%を超える理由はその定義が((早産の死体数)+(生きて生まれたが、その後放射線障害で死亡し た数)) / (生きて生まれたが、その後放射線障害で死亡した数)のため
たとえば、20人生まれたら20人死亡、それとは別に死産が21件あったということかな。
でもそうすると…。
20人生まれて10人死亡、それとは別に死産が31件あったという解釈もあり。
20人生まれて1人死亡、それとは別に死産が40件あったという解釈もあり。
女性として、新生児死亡数と早産・死産数は分けて教えてもらいたいところです。(研究者にとって似たようなものであっても、母性にとっては、腕に抱いたぬくもりが消え失せるのと、陽の光も見ずに消えた命への思いは、それぞれに違う悲しみがあるものです。)

YouTubeに上がっている『終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ事故から10年〜』(1996年NHKスペシャル)にも、死産・早産が増えているという話は出てきますが、具体的な数字まではわかりませんでした。




※出典・参考(2011/11/26更新)

・避難区域の追加
 [2011/06/06 23:03 毎日新聞 福島第1原発:「ホットスポット」 避難区域への追加検討]
 [2011/06/16 21:12 読売 20ミリ超“ホットスポット”は4地区…文科省]
 [2011/06/17 01:03 朝日 高放射線地点を指定、政府が避難支援へ 避難区域外でも]
 [2011/06/17 02:00 MSN産経 ホットスポット4地点を指定、福島県南相馬と伊達、政府が避難を支援]
 [2011/06/17
毎日 東京朝刊 東日本大震災:特定高線量地点、ホットスポット避難勧奨 政府指定、住居単位で]
 [2011/06/17 東京新聞 朝刊 妊婦など住居単位 ホットスポット 避難促進]


・福島第一原発事故による日本の汚染図 有志による作図
 [2011/04/19 nni's blog 福島メッシュ調査(4/12) 反映]
 [2011/04/21 早川由紀夫の火山ブログ フクシマの放射能地図(汚染図初版)]
 [2011/05/06 nni's blog 福島近県放射線マップ更新 + 年間積算マップ(@AkiraOkumura)]
 [2011/06/05 nni's blog 鬼マッピングは続く]
 [2011/06/10 早川由紀夫の火山ブログ 放射能には勝てない(汚染図初版 他)]
 [2011/06/18 早川由紀夫の火山ブログ 放射能地図(改訂版)]
 [2011/07/26 早川由紀夫の火山ブログ 放射能汚染地図(三訂版)]
 [2011/09/11 早川由紀夫の火山ブログ 放射能汚染地図(四訂版)]
 [早川さんの汚染図の作図協力者 萩原佐知子さんのtwitter]
 [2011/08/27 新潟県HP > 報道発表資料 > 別紙3 放射能汚染ルート(早川由紀夫版)]


・チェルノブイリ原発事故によるヨーロッパのセシウム汚染図
 [2011/05/21 Numerical Technologies Incorporated IAEA報告書(2006)抄訳 第三章 P24]


・トルコにもあったホットスポット
 [2011/09/08 11:50 【放射能】西日本の無関心な人たちへ iza!(8月28日付東京新聞)]
 [2011/08/30 23:26 もう黙ってられない! 原発なくせ! ちばアクション

・ベラルーシの新生児死亡率205%
 [2011/06/12 Seven Mile Beach File『ヤブロコフ・ネステレンコ報告』(2009年発行)抄訳
原題『Chernobyl:Consequences of the Catastrophe for People and the Environment』]
 [1998/10 チェルノブイリによる放射能災害 国際共同研究報告書
被災者救援活動の諸問題とロシアの現状 事故後5年間、何も教えてもらえなかった国民たち]
 [2011/07/13 ベラルーシの部屋ブログ ベルラド研究所について
放射能汚染問題は終わったことにしたいベラルーシ政府]
 [2011/07/30 ベラルーシの部屋ブログ 先天性の異常 中絶件数はもともと多いベラルーシ]
 [1996 NHKスペシャル 終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ事故から10年〜 YouTube動画 / 文字おこし]


・日本に起こっていること
 [2011/03/28 当ブログ記事 放射能は怖いか怖くないか]
 [2011/07/05
現代ビジネス もっと細かく全国1000ヵ所を独自調査 列島縦断 放射能はこんなに出ている]

・当ブログ内の汚染地図データ
 [2011/04/26 福島原発の放射性物質飛散予測 ドイツ・オーストリア・ノルウェー・スイス]
 [2011/05/09 チェルノブイリ並みだったFukushima]
 [2011/06/07 ホットスポット]
 [2011/08/30 出し惜しみの汚染マップ]
 [2011/09/01 やっぱり出し惜しみの汚染マップ]
 [2011/09/29 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 2]
 [2011/10/01 プルトニウムとストロンチウム プルトニウムとストロンチウムの汚染マップ]
 [2011/10/03 更新とひとりごと ヨード131汚染マップ]
 [2011/10/10 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 3]
 [2011/10/14 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 4]
 [2011/10/22 むちゃくちゃなホットスポット 千葉で57.5μSv/h]
 [2011/10/23 むちゃくちゃなホットスポット 2 千葉柏市は雨水のせいとの報道]
 [2011/11/06 フクシマの公園で 放射性テルル放射性銀の汚染マップ]
 [2011/11/15 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 5]
 [2011/11/15 新しい汚染マップ NHK「北海道や中国・四国にも拡散か」]
 [2011/11/26 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 6 セシウム汚染マップ最新版]


←左は
 セシウム沈着量 

 右は
 空間放射線量です→
 
セシウム沈着量マップの色分けを、チェルノブイリ原発事故と比べてみました



赤い地域(3000kBq/㎡以上)
千葉の市有地のセシウム発掘
(2011年10月21日 千葉県 柏市 57.5μSv/h  
2011年10月22日 276kBq/kg=17940kBq/㎡


チェルノブイリ原発事故の強制移住地域
(セシウム1480kBq/㎡以上)(15.4μSv/h以上)

千葉の小学校でホットスポット発覚
(2011年10月25日 千葉県 我孫子市 11.3μSv/h
黄色い地域(1000kBq/㎡以上)



緑の地域(600kBq/㎡以上)
千葉の農地でホットスポット発覚
(2011年10月20日 千葉県 松戸市 7.0μSv/h
東京の市民団体がホットスポット報告
(2011年10月19日 東京都 江戸川区 6.7μSv/h
チェルノブイリ原発事故の一時移住地域
(セシウム555kBq/㎡以上)(5.78μSv/h以上)
日本の原発労働・放射線医療などの管理区域
(平常時50mSv/y以上)
水色の地域(300kBq/㎡以上)
東京の小学校でホットスポット発覚
(2011年10月17日 東京都 足立区 3.99μSv/h
埼玉の高校でホットスポット発覚
(2011年10月25日 埼玉県 八潮市 3.659μSv/h
福島市の宅地でホットスポット発覚
(2011年10月4日 福島県 福島市 3.5μSv/h
東京の家屋でラジウム小瓶事件
(2011月10月13日 東京都 世田谷 3.35μSv/h
チェルノブイリ原発事故の希望者移住地域
(セシウム185kBq/㎡以上)(1.93μSv/h以上)
青い地域(100kBq/㎡以上)
紺色の地域(60kBq/㎡以上)
長野の小中学校?のホットスポット発覚
(2011年10月13日 長野県 軽井沢 1.7μSv/h
千葉の公園でホットスポット発覚
(2011年10月13日 千葉県 船橋 1.55μSv/h
東京の小学校でホットスポット発覚
(2011年10月13日 東京都 北区 1.01μSv/h
神奈川の小中学校でホットスポッ発覚
(2011月10月14日 神奈川県 横浜 0.98μSv/h
チェルノブイリ原発事故で放射線管理区域
(セシウム37kBq/㎡以上)(0.39μSv/h以上)
青緑の地域(30kBq/㎡以上)
日本では、基準値超えのお茶が発生
(2011年9月13日 埼玉県 所沢 1510Bq/kg
茶色の地域(10kBq/㎡以上)
薄茶色の地域(10kBq/㎡以下)
民間の調査では、
現在日本で避難区域になっていない福島市・埼玉県・千葉県で部分的に
水色の地域にあたる数値が検出されていると言われます。
 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 6 より

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