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2011年9月17日土曜日

脱原発、今すぐは無理だけど

書きたい情報がいっぱいあります。
でも、書く前の詳細確認だけで時間がつぶれて、記事にするタイミングを失ってしまった話題もけっこうあります。
そのかわり、古い記事に、関連するニュースやブログのリンクを書き加えつづけていますので、一度読み終えた記事も、よかったら追加リンクが増えていないかどうかを時々確認してみてくださいね。
新しい発見があるかもしれません。


*   *   *   *   *   *   *


純粋な原発推進派は、今年の初夏以後ずいぶん減ったように感じます。
やはり「我が子の将来はどうなるのだろう?」という不安があまりにも大きいからでしょう。
人は基本的に大きな変革を嫌いますが、子供や孫のためというのであれば決心がつくものです。
「今すぐは無理だけど、いずれは原発をゼロに。」
推進派でさえこうコメントするようになってきたことに、正直なところびっくりしています。


昔、小学生のときに授業中の雑学で「原子力には問題がある」と教わりました。
放射性廃棄物には安全な処分方法がないのに原発を続けるのは危険である」と。
国策に反する問題教師だったんだなぁと気付いたのはごく最近です(笑)
でも、その話し方は感情的ではなくおだやかな物言いでした。おかげで、なんでもかんでも信じてしまいがちな年齢だったわりには、私は狂信的な原発反対思想におちいることもなく、「とりあえずそういう話がある」ということだけを記憶に残し、やがて大人になりました。
ですから、生協のチラシや署名であったり、ママ友の実家が原発のある村であったりと、原発問題を考える機会があったときには、いつも「放射性廃棄物の確実な処分方法はない」という事実が脳裏に浮かびました。
反対運動に身を投じはしなかったものの、原発が増えていくさまを長いあいだ不審の目で見ていました。
なぜ放射性廃棄物に責任を持てないのに、原発を増やして平気でいられるのかと。

「今すぐは無理だけど、いずれは原発をゼロに。」
この考え方が世間の主流になってきていることを、私はまるで奇跡が訪れたようにさえ感じています。これまで原発推進を支えた基盤は、それほどに強固で頑固なものでしたから。

ただ、原発は止めただけでは問題解決にならないことも、知っておくべきだと思います。
放射性廃棄物は、世界中の原発をすべて止めたとしても、ずっと残り続けます。
だからこそ早急に止めなければとも、思うのですが。

「詳しいことはわからないけど、原発反対」という人は、できれば原発を止めることのメリットも、デメリットも、止めた後に残る技術的な問題の数々についても学ぶ機会を持ってほしいと思います。
きちんと学んだうえで反対しなければ、利権にしがみつく人間を止めることは難しいでしょう
脱原発が一時的な流行で終わってしまって、数年後にはまた「仕方ないよね」と言いつつたくさんの原発が稼働している、そんなこともありえないわけではありません。


私には年頃の子供たちがいます。
500ベクレルとか、2000ベクレルとか、引き上げられてしまった食品基準値の下で結婚や出産を迎えることになる我が子たちを、そして未来の孫や、ひ孫の身を、とても案じています。
牛肉のセシウム問題が世間を騒がせていたころ、私は娘に謝りました。
「ママは原発問題というものをずいぶん前から知ってたのに、原発を止める努力をしてこなかった。こんな時代を迎えてしまって申し訳ない…」
そうしたら、逆に慰められました。
「でも反対署名は何度か書いたことがあるんでしょう? 何もしなかったわけじゃないから、ママは悪くないよ。」
言われたらよけいに申し訳なくなって、目頭が熱くなりました。

内部被曝によって今後日本で増える発ガン率は、そう大きな数値ではなさそうです。
でもそういいながら、もし我が子がガンになったとき、あるいは被曝が原因と思われる症状が出たとき、私は後悔せずにいられるでしょうか?
後悔しないために今何ができるのでしょうか?
放射能汚染を気に病んでストレスをためるのは、賢明ではありません。
かといって、無防備ではいられません。


このブログのタイトル『ひなげし陽気』は、明るく可憐なひなげし(ポピー / コクリコ)の花がじつはふてぶてしくもたくましい雑草でもあるということと、原発の大事故後を生きる母親たちの理想の姿を重ねたところから来ています。


 

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