…と思っていたら、お米と牛肉は、まだしばらく500ベクレルなのだそうです。
がっかり。
飲料水 | 10ベクレル | ||||
乳児用食品 | 50ベクレル | ||||
牛乳 | 50ベクレル | ||||
一般食品(野菜、穀類、肉・魚・卵、その他)
| 100ベクレル |
2012/02/24 東京新聞の記事より 作表
加工食品は三月三十一日までに製造、加工、輸入されたものは賞味期限まで現行の暫定規制値を適用。四月一日以降に製造、加工、輸入されたものは新基準値とする。この100ベクレルという数値を、さらに下げてもらえるのはいつになるでしょうか?
茶や乾物などの基準値適用のルールも決めた。茶は原材料の状態では基準値の適用対象とせず、茶葉をお湯に入れた状態でセシウムの濃度を検査し、飲料水の基準値を適用する。乾燥シイタケなどは、原材料と、水戻しした状態の両方で調べ、一般食品として扱う。2012/02/24 13:43 MSN産経ニュースより 引用
菌やウイルスだったら、国は大騒ぎしてくれるのに。
放射性物質だと、こんなにも無神経。
すごく理不尽だと思います。
それでも、生産者や流通業者にしてみれば戦々恐々。
まじめに働いている人たちが本当にお気のどくです。
検査機器の精度は、基準値の十分の一を目安とするそうです。そうなると、各業者が1000万円とも2000万円ともいわれる高価な「ゲルマニウム半導体検出器」を用意しなければなりません。(それって、東電がお金を出すべきでは?)
その「ゲルマニウム半導体検出器」のメーカーといえば、シェアの多くが原発開発メーカーの子会社だったりするわけですから、「原発なんか嫌いっ」と思っている人間にとって腹立たしいような忌々しいような複雑な状況です。しかも、それで流通食品がゼロベクレルになるわけでもなし。
以前にも書きましたけれど、「この程度では死なないから大丈夫」という問題ではないんです。
内部被爆の影響は、統計をとるのが難しくて専門家の間でもまだ決着がついていないほどなのですから、たとえば死亡数はわずかで済んだとしても、統計に引っかからない微妙な境界で発病する人間が山ほど出るかもしれないと考え警戒するのが当然ではないでしょうか。
病気の原因を特定できないからって「国や東電が責任をとらなくてもよい」で済むことではありません。
これは、未来の日本人が病人だらけになったら、国の経済はどうなってしまうの?という問題なのです…
※出典・参考
・最近の関連報道
[2012/02/19 毎日 東京朝刊 食品中の放射性物質、どうやって検査するの?]
[2012/02/19 10:09 毎日 食品セシウム新基準 検査機器精度不足に苦慮]
[2012/02/19 10:13 毎日 食品セシウム新基準 4月厳格化に苦悩深く]
[2012/02/24 11:45 日経 食品のセシウム規制値、4月から厳格化 厚労省]
[2012/02/24 12:25 NHK 食品放射性物質 新基準値を了承]
[2012/02/24 13:43 MSN産経 食品のセシウム新基準値を正式決定 大幅厳格化、4月から適用]
[2012/02/24 東京新聞 夕刊 食品中セシウム 厳格基準を正式決定]
[2012/02/24 17:01 朝日 食品の放射能、より低い値で出荷停止 4月の新基準決定]
[2012/02/24 読売 宮城版 県 牧草利用自粛を畜産農家に再要請へ]
・現在の食品暫定基準値(2011年3月17日~2012年3月予定)
[2011/03/17 厚生労働省 PDFファイル放射能汚染された食品の取り扱いについて 報道発表資料]
○飲食物摂取制限に関する指標 |
核 種 | 原子力施設等の防災対策に係る指針における 摂取制限に関する指標値(Bq/kg) | |
放射性ヨウ素 (混合核種の代表核種:131I) | 飲料水 | 300 |
牛乳・乳製品 注) | ||
野菜類 (根菜、芋類を除く。) | 2000 | |
放射性セシウム | 飲料水 | 200 |
牛乳・乳製品 | ||
野菜類 | 500 | |
穀類 | ||
肉・卵・魚・その他 | ||
ウラン | 乳幼児用食品 | 20 |
飲料水 | ||
牛乳・乳製品 | ||
野菜類 | 100 | |
穀類 | ||
肉・卵・魚・その他 | ||
プルトニウム及び超ウラン元素 のアルファ核種 (238Pu,239Pu, 240Pu, 242Pu, 241Am, 242Cm, 243Cm, 244Cm 放射能濃度の 合計) | 乳幼児用食品 | 1 |
飲料水 | ||
牛乳・乳製品 | ||
野菜類 | 10 | |
穀類 | ||
肉・卵・魚・その他 |
注)100 Bq/kg を超えるものは、乳児用調製粉乳及び直接飲用に供する乳に使用しない よう指導すること。 |
[2011/06/04 当ブログ内の関連記事 お茶から放射性物質 2]
チェルノブイリ原発事故(1986年)のときも、日本の土壌が汚染され一部の生活協同組合が国産茶葉を出荷停止にしました。・当ブログの関連記事
当時、その生協の自主基準値は37 Bq/kgでした。
出荷停止した国産茶は高いもので227 Bq/kgだったそうです。
そのとき日本の輸入食品規制値は370 Bq/kgでした。
(国内生産物には規制がなかったようです。)
ドイツの食品基準値は現在、大人8 Bq/kg 子供4 Bq/kg。
チェルノブイリのあるウクライナでは、40 Bq/kg。
ウクライナ以上に汚染されたベラルーシは、大人100 Bq/kg 子供37 Bq/kgです。
現在、日本の食品基準値は、
放射性セシウム500 Bq/kg、
ヨウ素131が2000 Bq/kgとなっています。当ブログ「お茶から放射性物質 2」より
[2011/03/28 放射能は怖いか怖くないか]
[2011/04/28 汚染食品と汚染母乳]
[2011/05/12 お茶から放射性物質]
[2011/06/04 お茶から放射性物質 2]
[2011/07/13 セシウム牛肉騒動 食品・その他の原発事故汚染報道 リンク集]
[2011/07/20 セシウム牛肉騒動 2]
[2011/08/05 お米と放射性物質]
[2011/09/18 会心の雪国まいたけ]
[2011/09/18 メグミルク騒動]
[2011/12/08 粉ミルクのセシウム]
[2011/10/27 暫定基準値の見直し開始 内部被曝を減らす方法 リンク集]
[2012/02/25 食品基準値の見直し...お米と牛肉はそのまま]
[2012/04/25 食品基準値は厳しすぎるか?]
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