この生産者は南相馬のニュースを知って、自分のところも検査しようと思ったそうです。
黙って推移を見守ることも可能だったが、男性は「そんなことは絶対にできないと思った」と言う。自主的に県に検査を申し出て、餌用の稲わらと飼っている牛の検査を受け、生産者としての責任を果たした。
県が、男性の牛舎の稲わらからセシウムが検出されたと発表した翌日の15日から、インターネット上に男性や県内の畜産農家を中傷するような書き込みが現れ始めた。男性の自宅には無言電話もかかってくるようになったという。
眠れない日が続き、酒量も増えた。外出時には顔を隠したい気持ちに駆られるという。「みんなに迷惑掛けちまったんだろうな。正直に牛をつくりたかっただけなのに」と話す。男性は今、牛を出荷できず、堆肥の引き取り手もいなくなった。売れる見込みのない牛を飼育するために、毎月約260万円の餌代が重くのしかかる。河北新報社のニュースより
胸のつまる話ですが、この生産者のおかげで、消費者被害に一足早くストップをかけることができたとも言えます。
私はこの誠実な行動に感謝したいですし、こういう人から食べ物を買いたいと思います。
当面は本当に大変でしょうが、この誠実さを見知った人たちがいつか大きな助力を差し伸べることにもなるでしょう。
安全な食べ物を求めている人たちとそのネットワークは、あちらこちらにありますから。
─追記─
河北新報社の記事は、五大新聞(読売・朝日・産経・毎日・日経)に比べて生々しいというか血が通っているというか、現地の声が直接響いてくるような読後感の記事が多いです。
仙台の新聞社なので「阪神淡路大震災の時の神戸新聞やサンテレビみたいな役割をしているんだろうなぁ」と、関西に住む私は今になって気がつきました。
※出典・参考(2012/04/25更新)
・引用元の記事
[2011/07/20 47NEWS(河北新報)ネットで中傷・無言電話も…汚染牛出荷の畜産農家に追い打ち]
・関連ニュース
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