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●放射性物質飛散の地図(11) ・予報図(2)・ ●チェルノブイリ(9) データを知っておこう
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●電力は足りている?(4) 事故の半年後にはすっかり広く知られるようになりました
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●うんこに例える放射能(1) 人気記事の一つです(苦笑)

2011年4月28日木曜日

汚染食品と汚染母乳

チェルノブイリ原発事故のとき、ドイツの牛乳も放射性セシウムで汚染されてしまって出荷停止したんだけれども、こっそりそれを輸出した業者がいて、政府か農協(?)が慌てて回収したという話がありました。
でも全量回収はできなかったそうです。3割ほどは行方不明のまま、放射能警戒意識の低い途上国に出回ったらしいとか。

日本でも、出荷の自粛中・制限中のサンチュやホウレンソウが出回りました。
これらは放射性ヨウ素の検出が微量なので問題はなかったとされていますが、問題なのはそこではなくて、汚染意識よりも出荷優先の生産者が少なくないという現実だと思います。東電の損害保障が中途半端なので、農家も漁師も自分で自分の生活を守らなければならない。消費者としては、どうしてもそこに不安が残ります。
たしかに放射性物質の検出量は微量ですし、
たしかに「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」のですが。

人類はチェルノブイリの経験から、内部被曝の影響は、何年何十年と経過したのちに発ガン率上昇という形で表れるということを学びました。
とくに子供が危ないということを学びました。

※追記
必ずガンになるわけではありません。どんな地域でどのくらいの発病率なのか、そこはチェルノブイリとその周辺国のデータなどを知って冷静になるべきだと思います。


検出量微量の飲食物は、中高年や老人が食べてもおそらく気にする必要ないのでしょう。
でも、授乳中の母親たちが、自己責任で飲食物に気をつかわなければならない現状というのは、どうなんでしょう?
福島原発の影響でも、牛乳からは早い段階で放射性物質が検出されました。母乳からヨード131が出たという話もありました。
テレビでは、乳幼児の健康を気にしてペットボトルの水を使い続ける母親たちを、コメンテーターたちが口をそろえて「神経質になりすぎ」と言っていました。


チェルノブイリの隣に位置するベラルーシでは、土壌汚染の激しい地域よりも、汚染の軽い地域の母乳のほうが、セシウム137の濃度が高かったそうです。
汚染に対する関心が低さがその原因として挙げられています。


─後日追記─

放射能を取り込みやすい食べ物』こんなブログ記事を見つけました。
わかりやすいイラストで食生活の指針が書かれています。
内容の根拠は『ベラルーシの部屋ブログ』というサイトで、そのまた出典元は『自分と子どもを放射能から守るにはー親のための手引書』(ベルラド研究所 / ベラルーシ・ミンスク)や『チェルノブイリ:放射能と栄養』(放射線医学研究センター / ウクライナ)といった書籍だそうです。
いわばチェルノブイリ現地の生情報ですから、お母さんがたに役立つことと思います。



※出典・参考(2012/04/25更新)

出荷自粛サンチュ 販売
[2011年4月13日 読売 / 日経 / 毎日 / 産経 / 朝日 / イオン]

出荷制限中のホウレンソウ 意図的に販売か
[2011/04/21他MBS / 時事 / 産経 / 読売 / 朝日 / 日経 / NHK / 毎日 / パルシステム千葉]

停止守った農家憤る 香取産ホウレンソウ
[2011年04月28日 朝日]

母乳から検出された放射性物質
 [2011/03/28 つくば市の母乳放射能検査 第一次]
 [2011/04/07 つくば市の母乳放射能検査 第二次]
 [2011/04/20 時事通信 母乳から微量の放射性物質=市民団体が検査−福島]
 [2011/04/30 毎日新聞 放射性物質:母乳から微量検出 1都4県で23人中7人]
 [2011/10/12 中国新聞 母乳から放射性物質 広島]

千葉の牧草から基準超の放射性物質
[2011年4月28日 47NEWS / ロイター / 産経 / 千葉日報]

埼玉・栃木の牧草から基準超の放射性物質
[2011年5月2日 47NEWS / 時事 / 読売 / 日経 / 産経]

群馬の牧草から基準超セシウム
[2011年5月6日 47NEWS 時事 朝日 産経 毎日]

大手乳業の対応
[2011年5月21日 テッペイの森 電話で聞いてみました 各社の牛乳産地と放射能検査の現状]

低線量放射線の影響 危険性が高いことを示す研究に 圧力
[2002年9月30日 原子力資料情報室通信 第340号]

チェルノブイリ事故後の母乳中放射能と鉛の濃度
[1995年1月 原子力資料情報室通信 No.248]

チェルノブイリ事故後のベラルーシ情報など
[2011/07/31 ベラルーシの部屋 母乳について]


ドイツの汚染牛乳が海外に売られてしまった話は、今年3月下旬にチェルノブイリのことを調べていて目についた古い記事でした。出典を探しているのですが、残念ながら今は新しいチェルノブイリ関連記事に埋もれてしまって見つけることができません。
どなたかご存知でしたら教えてください。



・当ブログの関連記事
 [2011/03/28 放射能は怖いか怖くないか]
 [2011/04/28 汚染食品と汚染母乳]
 [2011/05/12 お茶から放射性物質]
 [2011/06/04 お茶から放射性物質 2]
 [2011/07/13 セシウム牛肉騒動 食品・その他の原発事故汚染報道 リンク集]
 [2011/07/20 セシウム牛肉騒動 2]
 [2011/08/05 お米と放射性物質]
 [2011/09/18 会心の雪国まいたけ]
 [2011/09/18 メグミルク騒動]
 [2011/12/08 粉ミルクのセシウム]
 [2011/10/27 暫定基準値の見直し開始 内部被曝を減らす方法 リンク集]
 [2012/02/25 食品基準値の見直し...お米と牛肉はそのまま]
 [2012/04/25 食品基準値は厳しすぎるか?]

チェルノブイリ原発事故(1986年)のときも、日本の土壌が汚染され一部の生活協同組合が国産茶葉を出荷停止にしました。
当時、その生協の自主基準値は37ベクレル(1キログラムあたり)でした。
出荷停止した国産茶は高いもので227ベクレル(1キログラムあたり)だったそうです。
そのとき日本の輸入食品規制値は370ベクレル(1キログラムあたり)でした。
(国内生産物には規制がなかったようです。)

ドイツの食品基準値は現在、大人8ベクレル(1キログラムあたり)子供4ベクレル(1キログラムあたり)
チェルノブイリのあるウクライナでは、40ベクレル(1キログラムあたり)
ウクライナ以上に汚染されたベラルーシは、大人100ベクレル(1キログラムあたり)子供37ベクレル(1キログラムあたり)です。

現在、日本の食品基準値(2011年6月現在)は、
放射性セシウム500ベクレル(1キログラムあたり)
ヨウ素131が2000ベクレル(1キログラムあたり)となっています。
当ブログ「お茶から放射性物質 2」より


「高すぎる」と言われ続けてきた食品の暫定基準値が、一年を過ぎてようやく少し引き下げられます。子供たちの身体を心配する母親にしてみれば、これでもまだまだ高い数値なのですが、とりあえずちょっと一安心。
…と思っていたら、お米と牛肉は、まだしばらく500ベクレルなのだそうです。
がっかり。

加工食品もです。(2012年4月現在)
当ブログ「食品基準値の見直し...お米と牛肉はそのまま」より


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