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2011年4月24日日曜日

本当にデマだったのか?

東北大地震の直後、チェーンメールやツイッターでいろいろなデマが流れました。
私自身、3月13日に某サイトでいくつか挙げて、「これはデマです」と注意喚起したことがあります。


千葉県市川市のコスモ石油で爆発があったそうです。
その際空気中に有害物質が放出されたため、雨や雪などに紛れる恐れがあります。
外出の際は傘やカッパを常備し、肌を露出しないようにして下さい。

あのときは「放射能じゃあるまいし」と笑ってたこのネタですが、今あらためて目にしたら、寒気を覚えました。
政府や東電がなかなか認めなかった「放射性物質の漏洩」。
決して言ってくれなかった「雨に注意」。
関東でデマを信じて雨や雪に気をつけた人は、あきらかにそのぶん被曝を数ミリシーベルトぐらい防げたんだな~と思って。
私、「これはデマです」なんて言わなきゃよかった。
だってこれから日本国民は、低放射線量の飲食物をしばらくとり続けなきゃならないんですもの。少しでも避けられるぶんは避けておきたかったじゃないですか。
スーパーで10円でも安いものに飛びつく主婦感覚としては、当然の発想でしょ?
もっともコスモ石油さんにとっては、冤罪もいいとこですけど…。


原発から100キロ圏内にいる子供にはヨウ素剤を飲ませた方がいい。
とろろ昆布があれば食べて

これも、あのころは、国民の不安をあおる悪質なデマの一つとされていました。
でも12日の時点で10km圏に避難指示が出ていたのは確かですし、その後、福島原発では毎日なんらかの爆発や火事が続いて、けっきょく16日には、アメリカ国防総省が112km(70マイル)圏で救援活動の兵士にヨウ素剤の服用を義務づける事態になりました。
となると、あれをデマと言ってしまって良かったんでしょうか?

ちなみに、とろろ昆布もデマとは言いきれません。
前にも書きましたが、「海藻は甲状腺ガンの予防にならない」という根拠は、どう探してもみつかりませんでした。むしろ、福井県が設置した原発環境監視センターのサイトに、海藻の効果を認めた記述があります。
チェルノブイリの小児甲状腺ガンについて書かれた記事では、海が遠くヨード(ヨウ素)が不足しがちな人たちに発症が多かったと語られています。
海藻が効果ないのではなく、どれだけの量でどれだけの効果を見込めるかまでは判明していないというのが、正解のようです。

じつは、放射線医学界には甲状腺ガンの患者にヨード131を投与するというすごい治療法があります。ヨード131といえば、福島原発から拡散して有名になった放射性物質の一つじゃないですか。びっくりしました。
(放射性ヨードは、DNAを傷つけてガンを起こす半面、病巣を傷つけて消滅させることもできるという理論でやっているらしいです。)
この治療のときにですね、投与したヨード131がきちんと甲状腺におさまるよう、食事は海藻抜きにするそうなんです。
ってことは、逆に「ヨード131を体内に取り込みたくなければ、海藻を食べろ」ということになりますよね。
それなのに、福島原発の爆発でみんなが不安がってるときに「海藻は効果がありません」という声明を出したのが、放射線医学研究所だったんです。

なんか意味不明だなぁというのが、素人の感想です。



※出典・参考(2011/06/22更新)

・福島第一原発の大事故
 [2011/03/12~ フリー百科事典Wikipedia 福島第一原子力発電所事故]

・コスモ石油のインフォメーション
 [2011/03/12 コスモ石油 千葉製油所関連のメールにご注意ください]

・在日アメリカ人の対応
 [2011/03/17 朝日新聞 国防総省 112キロ以内に近づく際は、ヨウ素剤を服用]

・海藻の効果を否定する報道
 [2011/03/15 日経BP「うがい薬を絶対に飲まないで」、ネットのデマに注意]
 [2011/03/14 放射線医学総合研究所]

・海藻の効果を肯定する文章
 [2001-2005 福井県原子力環境監視センター>用語集>ヨウ素剤]
 [2011/03/17 日本核医学界 チェルノブイリ原発事故の例では、ヨード欠乏状態で 甲状腺癌増加]
 [2010/11/22更新 放射線治療専門委員会 ヨード131による甲状腺癌の治療とは…]

・チェルノブイリ原発事故と小児甲状腺ガンの報告書
 (ベラルーシ国立甲状腺ガンセンター 菅谷昭・ユーリEデミチク・エフゲニーPデミチク)

 [1997年頃 ベラルーシにおけるチェルノブイリ原発事故後の 小児甲状腺ガンの現状]

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