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●初めての方へ(2) 当ブログのスタンスが書かれてます
●放射性物質飛散の地図(11) ・予報図(2)・ ●チェルノブイリ(9) データを知っておこう
●食品の基準値の話(3) 気にしすぎるのも良くないけど、数字の根拠も知っておかないとね…
●電力は足りている?(4) 事故の半年後にはすっかり広く知られるようになりました
●デモの話題(6) すごい数なのに読売系・フジテレビ・日経はこのトレンドをほとんど報道してないみたい…
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●生きてるコスモクリーナー(放射能除去生物)(1)・土壌の除染(3)・食の除染(3) これも大事
●うんこに例える放射能(1) 人気記事の一つです(苦笑)
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2011年6月27日月曜日

被ばくの調査

福島県民の大がかりな被曝調査が始まりました。今日はまだ10人だそうですけど。
きっちりデータを取りながら、最善の対策と最善の治療を施してくれればありがたいことなのですが…
どうもニュース記事をよく読むと、これは調査であって治療目的ではなさそうです。


広島・長崎の原爆のときも、アメリカと日本の政府は被曝者のデータだけを集めてなんの治療もしなかった。
…そんな話があります。
調査データは口止めされて、アメリカは原爆・水爆・劣化ウラン弾を正当化しつづけ、日本政府も原爆による発ガン性を認めないことで補償金の支出額を低くおさえたといわれています。
このときの調査を担当したのが「原爆傷害調査委員会」(ABCC/1946年アメリカが設立)。
のちに厚生省も参加し「放射線影響研究所」(放影研/RERF/1975年~)と名を変えます。


さて、福島県民の被曝調査を担当することになったのは「放射線医学総合研究所」(放医研)。
こちらの経緯は、1957年に科学技術庁所管の国立研究所として発足し、2001年に文部科学省所管の独立行政法人となったとのことです。
ですから前述の「放射線影響研究所」とはまったく別物らしいのですが、何がどうなっているのか、この「放医研」のメンバーと「放影研」のメンバーが何人も「国際放射線防護委員会」(ICRP)の顧問や委員だったりするので、つながりがないわけではなさそうです。
国際放射線防護委員会」といえば、3月末に日本に対してわりと簡単に被曝放射線量の許容値引き上げを提案した人たちでもあります。そうすることで「避難移住を避けましょう」と。なんだか被爆者をモルモットにする気満々だったようにも思えます。

それにどうも引っかかるのは、「放医研」が放射線によって引き起こされた病気を治す組織ではなく放射線を医学的に利用するための研究開発組織だということです。
たとえばレントゲン、たとえばCTスキャン、それからガンの放射線治療、そういったものの研究ですね。
どちらかというと、放射線による発ガン性なんか目をつぶってしまって、放射線のメリットばかりに注目しそうな組織ではないのかとそこが心配です。

じっさい、「集団検診のレントゲンやCT検査がガン患者を増やしている」という報道があったにもかかわらず、今も検査のとき患者にリスクの説明が一切ないのは、このあたりの専門家の言動に左右されているからではないのでしょうか。

「原発事故が起きたからって海藻を食べても無意味」だと発言したのも、この「放医研」でした。
なぜ、あのとき「どれだけの海藻でどれほどの効果があるかまでは不明。食べすぎも良くないのでほどほどに」とていねいな物言いができずに、「効果がない」と言い放ったのか、私はいまも不思議に思ってます。


放射線を浴びたからって必ずガンになるわけではないのは、わかります。
それでも、発ガン率が5%とか10%とか上がるのであれば、できうるかぎりその発病をおさえ、発病したばあいはできうるかぎり健康を取り戻せるように、なんとか力を注いでほしいものです。


─追記─

こんな"つぶやき"があります。
5/31 今日、放医研でホールボディカウンターをうけた!! が!!検査結果は一切いただけず、ただ大丈夫ですとしか告げられなかった。何故結果がいただけないのか?と聞いたところ放医研の方針なのでと言う答だけだった。個人情報がいただけないなんて!!

やっぱり「放医研」も「放影研」と同じで、患者の身の上ではなく研究の都合しか考えていない組織なんでしょうか。



※出典・参考(2011/08/10更新)

・広島の被曝調査
 [2011/06/21 週刊ゲンダイ 元広島陸軍病院医師 肥田舜太郎氏が警告]

・福島県民の被曝調査(ニュース記事)
 [2011/06/17 03:01 朝日 福島県民を30年にわたり健康調査 内部被曝も含め測定]
 [2011/06/27 10:44 日経 福島の全県民健康調査始まる まず浪江などの120人]
 [2011/06/27 10:58 毎日 福島第1原発:住民の健康調査 先行の10人が千葉到着]
 [2011/06/27 13:19 朝日 内部被曝追跡始まる 30年調査、まず10人が放医研へ]
 [2011/06/27 13:37 時事 内部被ばくの評価法検討調査=福島第1原発周辺の住民対象に−120人・放医研]
 [2011/06/27 13:57 NHK 福島 内部被ばくの検査始まる]
 [2011/06/27 14:07 47NEWS(共同)全福島県民の被ばく健康調査開始 まず浪江町住民10人]

・福島県民の被曝調査(ブログ記事)
 [2011/08/06 ベラルーシの部屋 福島県民の方が受けた測定の結果について]
 [2011/08/09 ベラルーシの部屋 どうして体重1キロあたりの結果ではないのでしょう?]

・放影研
 [Wikipedia 原爆傷害調査委員会ABCC = (放射線影響研究所/放影研/RERF)]

・放医研
 [Wikipedia 放射線医学総合研究所(放医研)]
 [2011/03/29 当ブログ記事 「海藻は効かない」の嘘 放医研の見解の不思議]
 [Wikipedia 放射線影響協会 1960年、放医研の所在地に設立]

・国際放射線防護委
 [Wikipedia 国際放射線防護委員会ICRP]
 [2011/03/26 19:41 朝日 被曝限度量の緩和提案 国際放射線防護委、移住回避促す]
 [2012/02/16 毎日 NHK対「原発推進」団体 浮上した「低線量被ばく」問題]
ICRPが米国の核兵器工場や原発推進の勢力から圧力や影響を受け続けてきたことは、(ICRPの)内部被ばくに関する委員会の議長を務めたカール・モーガン博士が自著で明らかにしています。
2012/02/16 毎日新聞『NHK対「原発推進」団体 浮上した「低線量被ばく」問題』より

・国立がん研究センター
 [2011/06/21 毎日 福島版 東日本大震災:福島第1原発事故 県民の健康調査にがん研協力申し出 /福島]

・その他の関連組織名称をウェブから拾い集めてみました
 社団法人 日本医学放射線学会 (JRS)
 一般社団法人 日本放射線科専門医会・医会 (JCR)
 日本放射線影響学会(JRRS)
 日本放射化学会
 日本保健物理学会(JHPS)
 放射線腫瘍学会(JASTRO)
 日本放射線技師会(JART)
 文部科学省 放射線審議会
 放射線と健康を考える会
 NPO法人 放射線教育フォーラム
リンク切れの記事データ検索はこちら

2011年3月28日月曜日

「海藻は効かない」の嘘

放射能汚染時の対策として「海藻は甲状腺ガンの予防にならない」という話がありますが、その根拠が、どーーしてもみつかりません。むしろ、福井県が設置した原発環境監視センターのサイトに、海藻の効果を認めた記述があります。
チェルノブイリ関連サイトでも、数多く海藻の効果が語られてます。
やっぱり、「効果がない」というのは、買い占め騒動を防ぐための方便ではないかと。

あと、びっくりしたのが、
成人の甲状腺癌やバセドウ病の治療には、なんと放射性ヨードを体内に取り込むため、海藻摂取をやめさせるという方法が、日常的に行われていること。
これがまた、福島原発から出ている放射性物質と同じ"ヨード131"だったりする。
放射性ヨードは、DNAを傷つけてガンを起こす半面、病巣を傷つけて消滅させることもできるという理論でやっているらしい。)

原発事故に関して「海藻は効かない」と言い出したのは、そもそも放射線医学総合研究所だと新聞各社が伝えてます。
これまで「放射性ヨードはガンの薬」「海藻はガン治療の邪魔」と言い続けてきた手前、いまさら全国民に海藻を勧める発言なんてできない、という状況があるのでは?


まあ、甲状腺癌予防に海藻が良さそうだとしても、食べすぎが甲状腺ホルモンのバランスを崩すこともあるとかないとか。
海藻を食べる量はほどほどに。

原発事故の現場で治療に使われるヨウ素剤は、小人38mg・大人76mg。
避難の直前に飲むものらしい。薬を一回だけ飲んでそのまま現地に残ると、かえってリバウンドで放射性物質を多く取り込むおそれがあるため。
薬剤の数がじゅうぶんある場合は、この一回量がそのまま一日あたりの処方量に。
このヨウ素剤、昆布だし汁なら 小人2杯・大人4杯 にあたるとのことです。
(ただし、だしのとり方によって誤差は大きい。)




─後日追記(2011/10/30)─

昆布の効用について、(放射能を気にする人たちの間では、すでによく知られていることですが)追記しておきます。

ヨード131についてはもうあまり心配しなくて良い時期です。半減期が短いので。
…といってもゼロになったわけではありませんから、乳製品や海産物はまだ気をつけたほうが良いのでしょうが、ヨード131より今はストロンチウムやセシウムによる白血病や癌などのほうが気になりますね。

セシウムはカリウムのふりをして体内に吸収されるのですが、人体にはもともとカリウムを排出する機能があるため、放射性セシウムを取り込んでもその影響は数ヶ月で消えるといわれます。

問題が大きいのはストロンチウムです。
ストロンチウム89とストロンチウム90は半減期が数十年と長いですし、カルシウムのふりをして体内に吸収されるため、一度骨に取り込まれると排出されにくく「一生のおつきあい」とさえいわれます。
ですから食べる段階での注意が重要になります。

一般に「放射性物質の検出なし」とされている食べ物はヨードとセシウムだけの話で、ストロンチウムについては検査されていません。ヨードやセシウムより検査が困難だというのがその理由で、土壌沈着についての公式発表(2011年9月30日)も福島県東部のみです。この発表の翌月には、民間の調査によって関東で福島に匹敵する高濃度のストロンチウムが検出されたというニュースが、大手新聞各社から報道されました。
原発事故による飛散地域がヨードとセシウムでは異なっているのですから、ストロンチウムがヨードやセシウムとは別の地域に飛んでいる可能性も考えなければなりません。
(これが「福島の農産物は避けたほうがよい」「東日本の生産物は危ない」「日本の生産物は危ない」という話につながってくるのですから、政府は「風評被害」なんていう言葉を使う前に、一刻も早くストロンチウムと食品汚染の状況を調査し公開するべきだと思います。)
昆布の中にはアルギン酸という物質がありまして、これがストロンチウムと結合し易くて、それが一緒になって排出されると。
白石久二雄さん / 元放射線医学総合研究所 内部被ばく評価室長
2011年6月25日放送『ウェークアップぷらす』より
この昆布の効果は、ストロンチウムが胃腸にある段階での話です。
食いだめやあとから食べるのでは効果ありません。
また汚染されていない昆布を選ぶことも、もちろん前提となります。

このほかに、こんな方法も有効だそうです
食材を下ゆでして、ゆで汁は捨てる。
魚は、骨や内臓を食べない。
酢の物にして、汁は残す。
下記リンク集の「内部被曝を減らす方法」もご参照ください。




※出典・参考(2011/10/30更新)

・海藻の効果を否定する報道
 [2011/03/15 日経BP「うがい薬を絶対に飲まないで」、ネットのデマに注意]
 [2011/03/14 放射線医学総合研究所]


・海藻の効果を肯定する文章
 [2001-2005 福井県原子力環境監視センター>用語集>ヨウ素剤]
 [2011/03/17 日本核医学界 チェルノブイリ原発事故の例では、ヨード欠乏状態で 甲状腺癌増加]
 [2010/11/22更新 放射線治療専門委員会 ヨード131による甲状腺癌の治療とは…]


・海藻やヨウ素剤の摂取目安
 [2011/03月15日 鎌田實公式ブログ 八ヶ岳山麓日記 ワカメやとろろ昆布 ほどほどがいい]
 [2011/03月20日 でんきやかん コンブのだし ヨウ素剤のかわりに]
 [2011/03/17 日本核医学会 安定ヨウ素剤 飲んだら退避しないと むしろリバウンド]
 [2002年資料 原子力防災 いまヨウ素剤が欲しいひとへ ヨウ素剤 服用量]
 [2002年資料 緊急被ばく医療研修のホームページ 放射線防護策としてのヨウ素剤予防服用の実際]


・チェルノブイリ原発事故と小児甲状腺ガンの報告書
 (ベラルーシ国立甲状腺ガンセンター 菅谷昭・ユーリEデミチク・エフゲニーPデミチク)
 [1997年頃 ベラルーシにおけるチェルノブイリ原発事故後の 小児甲状腺ガンの現状]


・ストロンチウムの検出
 [2011/10/01 当ブログ内の記事 プルトニウムとストロンチウム 土壌汚染マップと報道]



内部被曝を減らす方法

 白石久二雄さん / 元放射線医学総合研究所 内部被ばく評価室長
  [2011/09/08出版 『福島原発事故 放射能と栄養』Amazon 934円]
  [1994出版(現在絶版)『チェルノブイリ:放射能と栄養』ブログ『深川下町・物語』で一部要約]
  [2011/09/22 毎日新聞 高松の白石さんが講演]

 椎名玲さん / 食品ジャーナリスト
  [2011/10/12 ZAKZAK 食品による内部被ばくを防げ!これが放射能対策11カ条だ]

 原子力環境整備促進・資金管理センター
  [1994/03 PDFファイル『食品の調理・加工による放射性核種の除去率』]

 ヒマラヤ企画さん
  [おいしいくらしたのしいくらし 買い物の時気をつけること(放射能を家に持ち帰らない)]
  [おいしいくらしたのしいくらし 放射能を減らす食品下処理法]
  [おいしいくらしたのしいくらし 放射能から体を守る食べ物]


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※ 2011年5月25日

この記事のタイトルを変更しました。
『海藻を食べよう』 → 『「海藻は効かない」の嘘』