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2012年4月25日水曜日

食品基準値は厳しすぎるか?

食品の放射能基準について農林水産省が、民間の「厳しすぎる独自基準」に自粛を呼びかけました。
「そんなの、おかしい」という声がネットやテレビなどで上がり、鹿野道彦農水相が「強制力はなく、(民間の)いろいろな取り組みを否定するものではない」との言い訳コメントを出しました。

食べる側にとって、基準は厳しければ厳しいほど助かります。
けれども、生産者さんたちにとって、本当にこれは苦しいお話だと思います。手をかけて育てたものが、あるいは愛してやまない土地や海の産物が、毒物あつかいになってしまう…、どんなに悔しく悲しい思いでしょうか。


むずかしいのは、
「安全」だと考えている人にとっては「安全」だし、
「危険」だと考えている人にとっては「危険」で、
どちらも嘘ではないということです。
千人に一人とか、万人に一人とか、そういうわりあいで体調不良や病死を引き起こすような食べ物を、気にするか気にしないか、という問題なのです。

私は気にするほうです。
だって、発病の確率が低ければ自分は関係ないかというと、けっしてそうではないから…。
千人に一人とか、万人に一人というような病気の友人知人は、身近に何人もいますもの。
バセドウ病、全身性エリテマトーデス、ダウン症、etc。
べつに医療関係の仕事をしてきたわけでもなく、普通に生活していてあちらに一人こちらに一人と、こういった病名を知るご縁がありました。
「ということは、今後、原発事故によるガンや白血病・心臓病が身近に数人現れることになるんだろうな…」という不安が私にはあります。

それだけに、(我が身だけなら国の基準値でかまわないんですけれども)子供たちには限りなくゼロベクレルに近いものを食べさせたい。


じつは、原発事故がなくても、核実験がなくても、人間は通常の食事で毎日100ベクレルの放射性カリウムを食べているそうです。
「だから、ゼロベクレルを求めるのは無意味だ。放射性セシウムが増えたって気にする必要ない」という説もあるのですが。
カリウムが減って、セシウムが増えるのなら、そういう理屈もありでしょう。

けれども日常の食事からカリウムを減らすわけにはいかず、そのうえにセシウムを積み重ねているんですよね?
感覚的には、二割増していどなら「まあいいか…」と思えますけど、カリウムに加えてセシウムも同じベクレル量を食べなさいよとなるのは正直「気持ち悪い」です。
たとえるなら、手づかみで食べるときに、本を読んだ手で食べるか、土いじりしていた手で食べるかぐらいの差。「土を食べても死んだりしないから、手を洗わずに食べなさい」なんて言われたって、「なるほど!」って言うことを聞く日本人が、どれだけいるでしょう。お腹の弱い人ほど反論しますよ。それと同じ状況かと思います。
しかも放射性セシウム1ベクレルの影響力は、放射性カリウム2ベクレルに等しいとされています。わかりやすく言うと「セシウムは発ガン性が二倍なんだから、カリウムと同じ扱いしちゃダメでしょ」という感じになるでしょうか。
※参考追記 経口摂取時の被曝量
カリウム 40=0.0062μSv/Bq
セシウム134=0.019 μSv/Bq
セシウム137=0.013 μSv/Bq
さらに、セシウムだけでなく、計測できない放射性ストロンチウムの問題もあって、こちらはセシウムのような体外排出がされにくいときています。
ほかにも、わずかな量とはいえ、自然界に存在しなかったような放射性物質が原発事故によってまき散らされているのです。
いろいろ考え合わせていくと、「注意するにこしたことはない」この一言につきるんじゃないでしょうか。

若い世代には、大事をとって「できうるかぎりゼロベクレルに近づけよう」、これが人道的にも科学的にも自然な考え方かと思います。



─ 追記 2012/05/20 ─

セシウムの嫌悪感を、上記では土いじりした手で食事する感覚に例えましたが、ふと、 「お風呂の湯温に例えたらどうなるのかな」と思いました。

> じつは、原発事故がなくても、核実験がなくても、人間は通常の食事で毎日100ベクレルの放射性カリウムを食べているそうです。
> 「だから、ゼロベクレルを求めるのは無意味だ。放射性セシウムが増えたって気にする必要ない」という説もあるのですが。

お風呂のお湯は通常39~42℃です。
「だから40℃増えて80℃になったって気にする必要ない」でしょうか?
そんな理屈はありえないなぁと考えたら、私はセシウムを許容しすぎていたかもと思えてきます。

実際のセシウム値としては、市場に出回っている食品のほとんどがND(検出限界値以下)です。ときどきは、
お米16.1ベクレル(2011年11月25日 福島県産)とか、
サバ17.1ベクレル(2012年5月15日 神奈川県産)とか、
牛肉49.5ベクレル(2012年5月16日 岩手県産)とか、
タケノコ84ベクレル(2012年4月24日 栃木県)なんていうのがあったり、
たまに、
ワカサギ426ベクレル(2012年3月28日 群馬県産)とか、
シイタケが960ベクレル(2012年4月5日 茨城県産)もあって出荷停止になったり、
そんなかんじです。

この状況をお風呂に例えると…
毎日40℃の湯船に浸かっているつもりが、たまに60℃になってたりするのかな…。
1kgあたり49.5ベクレルの牛肉300gステーキと、1kgあたり84ベクレルのタケノコ100g食べたばあいを、むりやり湯温に換算してみました。
通常湯温40℃+{(49.5Bq×300/1000g+84Bq×100/1000g)÷平常時食品100Bq×カリウムとのシーベルト比2×通常湯温40℃}=58.6℃
カリウムとのシーベルト比は、セシウム137なら2倍ですがセシウム134なら3倍です。3倍として計算すると、さらに10℃ぐらい上がります。

60℃のお湯って、死ぬことはないけど、熱いですよね…。
肌も傷みますよね、低温火傷のレベルだし…。
平気な人は平気なのかな…?
一日ですめば良いけど、うっかり連日になったら体調崩しそうだな…。




※出典・参考(2012/05/20更新)

・ニュース
 [2012/04/21 08:53 朝日 食品の放射能検査「独自基準やめて」 農水省が通知]
 [2012/04/23 13:00 オトナの会社設立 国より厳しい放射線基準を使うな!-農林水産省が民間業界団体に通知!]
 [2012/04/23 14:44 MSN産経「取り組みを否定するものではない」 食品の検査基準めぐる通知で鹿野農水相]
 [2012/04/23 17:48 MSN産経 スーパー業界、放射能検査の基準値は各社判断で]
 [2012/04/23 23:37 朝日 食品の放射能独自基準「否定はしない」 農水相]


・放射性カリウムについて
 [2011/03/14 天然放射能と人工放射能は違う!3 YouTube動画15分 (3分48秒~9分が
カリウム40の話)]
 [2011/06/23 天然放射能と人工放射能は違う!3 文字書き起こし]
 [2011/09/11 天然放射能と人工放射能は違う! YouTube動画7分16秒 (カリウム40の話)]
 [2011/06/23 Cafe Berkeley カリウム40の放射能]


・カリウム・セシウム・ストロンチウムの「ベクレル/シーベルト換算」
 [2011/06/20 関東 放射線対策情報 まとめ 

 [みかげのページ 放射線・放射線測定器のメモ 

・食品のセシウム値
 [2012/04~ 放射能検出データまとめ]
 [2012/04/03 20:49 MSN産経ニュース 群馬のワカサギから新基準値超のセシウム検出]
 [2012/04/05 16:06 MSN産経ニュース 茨城でも原木シイタケ、タケノコで新基準値超え]


・当ブログの関連記事
 [2011/03/28 放射能は怖いか怖くないか]
 [2011/04/28 汚染食品と汚染母乳]
 [2011/05/12 お茶から放射性物質]
 [2011/06/04 お茶から放射性物質 2]
 [2011/07/13 セシウム牛肉騒動 食品・その他の原発事故汚染報道 リンク集]
 [2011/07/20 セシウム牛肉騒動 2]
 [2011/08/05 お米と放射性物質]
 [2011/09/18 会心の雪国まいたけ]
 [2011/09/18 メグミルク騒動]
 [2011/12/08 粉ミルクのセシウム]
 [2011/10/27 暫定基準値の見直し開始 内部被曝を減らす方法 リンク集]
 [2012/02/25 食品基準値の見直し...お米と牛肉はそのまま]
 [2012/04/25 食品基準値は厳しすぎるか?]

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2011年12月8日木曜日

粉ミルクのセシウム

昨日、粉ミルク「明治ステップ 850グラム缶」からセシウムが検出されたというニュースがありました。

 賞味期限2012年10月 4日のもの=21.5ベクレル(1kgあたり)
 賞味期限2012年10月21日のもの=29.0ベクレル(1kgあたり)
 賞味期限2012年10月22日のもの=30.8ベクレル(1kgあたり)
 賞味期限2012年10月24日のもの=22.5ベクレル(1kgあたり)


基準値以下の数値ですが、無償交換に応じるとのことです。
これらは3月14〜20日に製造された粉ミルクで、(原料は原発事故前のものなので)牛乳由来のセシウムではなく、噴霧乾燥加工(埼玉工場)の過程で空気から混入したという話です。

春になったら食品の基準値が厳しくなりますから、そのまえに対処しておこうと考えて自主的に公表したのかなぁと思っていたら、消費者からの指摘で判明したのだそうです。
さっそく粉ミルクの主力メーカー各社が「放射能検査を強化する方針」を明らかにしたといいます。
じゃあ今までまともな検査ではなかったのですかと、泣きたくなります。日本の未来を背負う小さな命の一つ一つを、なんと考えているのでしょう…。


放射線は、赤ちゃんにとってとくに影響が大きいとか、ガンや死亡につながらなくても免疫系統が弱くなるとか、病弱になるとか、男性なら子供を作ったときの障害児率が上がるとか、女性なら流産率が上がるとか、すでにいろいろな話が出ています。
3月の大気が原因ということは、セシウム以外の放射性物質も多かれ少なかれ混入しているだろうと考えられます。

もちろん、そういう問題は千人に一人とか一万人に一人というような小さな影響であったりするのでしょう。この粉ミルクも、そんなに大きなベクレル数ではありませんからね。
チェルノブイリ原発事故による死亡率・発病率は、当事者に5年間ものあいだ放射性物質の情報を与えなかった結果です。信じられないような汚染度の高い食品を、そうと知らずに毎日食べるはめになった人が多かったようです。
日本では(万全でないとはいえ)とりあえず流通制限など公の対応がなされていますし、市民レベルでの検査や情報交換も国や企業をバックアップしている状態ですから、かの国ほど高い発症率にはならないのではと、私は楽観しています。

でも「一万人に一人」だとしても、我が子がその一人になれば当人にとっては100%の発症率です。母親たちが神経質にならざるをえないことを、男性方は嘲笑せずに十分ご理解いただきたいと思います。

社会全体に視点をもどしてみれば、たとえば、日本の2011年の労働人口(総務省発表)は6500万人ですから、もし「一万人に一人が発症」となれば6500人にあたります。
ただでさえ出生率が減っていて老齢社会へまっしぐらという時代に今後さらに千人単位で労働力が減り逆に病人を抱え込むとなれば、日本経済としての大損失ではないでしょうか。
健康被害がどのていど出てくるかは今後を見ていかないとわからないというのが、専門家たちの共通した意見です。食物汚染に無神経でいれば、発症者が千人単位ではなく万単位・十万単位となる可能性もないわけではありません。
(スリーマイル島の原発事故の研究者は「フクシマによって、今からの50年の間に、増え続ける癌によって20万人が死ぬことになるでしょう。」と言いました。もし本当にそうなるなら、死亡せずにすむ発病者はそれ以上の人数でしょう。)
私自身が若くして体を壊し、家族に負担をかけ続けている立場なだけに、そういう視点で日本の未来が心配になってくるのです。

今現在、社会を担っている元気な経営者や官僚・政治家の皆さんには、病弱な若者だらけになる日本などおそらく思い及ばない話でありましょう。
どうか、食品会社の皆さんは「とりあえず今を乗り切ること」だけでなく「次世代の日本経済」を真剣に考えてほしいと思います。




※出典・参照(2012/04/25更新)

・関連ニュース
 [2011/12/06 14:41 日経 明治の粉ミルクからセシウム 規制値は下回る 40万缶無償交換へ]
 [2011/12/06 19:16 朝日 明治の粉ミルクからセシウム 規制値は下回る 無償交換]
 [2011/12/06 21:10 毎日 セシウム:明治の粉ミルクから検出 40万缶無償交換へ]
 [2011/12/07 03:09 読売 明治の粉ミルクから微量セシウム…無償交換へ]
 [2011/12/07 18:22 NHK 粉ミルク 検査強化の動き広がる]
 [2011/12/07 19:06 朝日(時事通信) 粉ミルクの放射能検査を強化=セシウム検出受け—メーカー各社]
 [2011/12/07 22:00 オトナの会社設立 セシウムが検出された明治の粉ミルク、ビジネス面から見た新たな問題とは]
 [2011/12/08 00:24 MSN産経 セシウム検出の粉ミルクは大丈夫? 自然被曝より断然少ない 飲み続けても問題なし]
 [2011/12/08 社説 北海道新聞 粉ミルク セシウム 微量でも心配]

 [2011/12/09 21:41 朝日 11月中旬にセシウム情報把握 粉ミルクから検出の明治]


・ニュースになるまで1ヶ月かかった経緯
 [2011/12/14 JUNSKYblog2011

・福島第一原発事故による仮定死者数
 [2011/04/15 13:47 スリーマイル島事故調査の専門家が語る:フクシマで20万人が死ぬかもしれない 和訳 / 原文]

・当ブログの関連記事
 [2011/03/28 放射能は怖いか怖くないか]
 [2011/04/28 汚染食品と汚染母乳]
 [2011/05/12 お茶から放射性物質]
 [2011/06/04 お茶から放射性物質 2]
 [2011/07/13 セシウム牛肉騒動 食品・その他の原発事故汚染報道 リンク集]
 [2011/07/20 セシウム牛肉騒動 2]
 [2011/08/05 お米と放射性物質]
 [2011/09/18 会心の雪国まいたけ]
 [2011/09/18 メグミルク騒動]
 [2011/12/08 粉ミルクのセシウム]
 [2011/10/27 暫定基準値の見直し開始 内部被曝を減らす方法 リンク集]
 [2012/02/25 食品基準値の見直し...お米と牛肉はそのまま]
 [2012/04/25 食品基準値は厳しすぎるか?]

チェルノブイリ原発事故(1986年)のときも、日本の土壌が汚染され一部の生活協同組合が国産茶葉を出荷停止にしました。
当時、その生協の自主基準値は37ベクレル(1キログラムあたり)でした。
出荷停止した国産茶は高いもので227ベクレル(1キログラムあたり)だったそうです。
そのとき日本の輸入食品規制値は370ベクレル(1キログラムあたり)でした。
(国内生産物には規制がなかったようです。)

ドイツの食品基準値は現在、大人8ベクレル(1キログラムあたり)子供4ベクレル(1キログラムあたり)
チェルノブイリのあるウクライナでは、40ベクレル(1キログラムあたり)
ウクライナ以上に汚染されたベラルーシは、大人100ベクレル(1キログラムあたり)子供37ベクレル(1キログラムあたり)です。

現在、日本の食品基準値(2011年6月現在)は、
放射性セシウム500ベクレル(1キログラムあたり)
ヨウ素131が2000ベクレル(1キログラムあたり)となっています。
当ブログ「お茶から放射性物質 2」より

「高すぎる」と言われ続けてきた食品の暫定基準値が、一年を過ぎてようやく少し引き下げられます。子供たちの身体を心配する母親にしてみれば、これでもまだまだ高い数値なのですが、とりあえずちょっと一安心。
…と思っていたら、お米と牛肉は、まだしばらく500ベクレルなのだそうです。
がっかり。

加工食品もです。(2012年4月現在)
当ブログ「食品基準値の見直し...お米と牛肉はそのまま」より




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2011年6月7日火曜日

ホットスポット

放射性物質の拡散は同心円の図どおりではなく、天候によってまだら状になります。こういった汚染地をホットスポットと呼びます。

福島県以外にも避難区域の追加 福島県内において、今の避難区域以外にも追加を検討」という話が出ていますが…。
どうなんでしょう、汚染の度合いにもよりますけど、いまさら避難するよりも、内部被曝を避けることのほうがもっとずっと重要なんじゃないかという気がします。


チェルノブイリ原発事故のとき、その汚染図はヨーロッパ全体に広がっていました。
だからこそ、当時被害を受けたオーストリア・ドイツ・ノルウェーが、福島第一原発の事故についてすぐに拡散予報図を出してくれたのです。


こういう知識を持つ人たちが「避難を」とか「水道水に注意」とか散々言ってくれていたのに、せっかくの提言を「不安をあおる」などの理由からシャットアウトしてきたのがテレビや新聞でした。
今でこそ「福島の事故はチェルノブイリなみの汚染、あるいはそれ以上」という事実が文部科学省の発表で公になっていますが、3月末に見かけたブログやツイッターでは、東京や茨城から西日本に避難した人たちが、友人知人から、ときには家族から、変人扱いされていることを語っていました。

「事故直後に本当のことを言ったら、民族大移動が起こって大変な騒ぎになっていた」
そう考えると政府やマスコミがこの事実を国民にどう説明すべきだったのか、私にも見当がつきません。
ただ、自力で調べて冷静に判断することがいかに大切か、今回のことで本当に身に染みました。

話を戻しますが。
今はもう避難の時期ではなくて、日本国民全員が農産物・海産物に気をつける時期だと思うんですよね…。政府がホットスポットの全国図を公開してくれていないので、それを見る前に断定はできませんけれども。
むしろ、ホットスポットの話を「避難」という面だけでとらえて農産物・海産物の汚染から目をそらしてしまうと、本当に避けるべきものを見失ってしまうんじゃないでしょうか?



─ 後日追記2011/06/18・地図更新2011/09/30 ─

すみません、勘違いしていたので3行目を訂正しました。
昨夜、追加の避難推奨区域が発表されたようです。

私、福島県内は、先月の飯舘村と一緒にとっくに避難区域の決定も発表もすべて済んでいると思っておりました。
「今はもう避難の時期ではなくて」なんて書きましたけど、福島県内ならば話はまた違ってきます。

わかりやすい地図をもっと早く出してくれたら、住民も心の準備ができるでしょうに…
ネットに出回っている福島県中部や千葉・埼玉県境のホットスポットなども、有志の方々が作ってくださった地図なんですよね。


2011/06/05
nnistar版 ホットスポット地図

2011/09/11四訂版
早川由紀夫版 ホットスポット図

2011/08/27 新潟県HPより
早川由紀夫版 汚染ルートマップ



─ 再度追記 2011/09/23・2011/11/30 ─

もう一度この地図を見てみましょう。

右下部分に位置するトルコ TurKiye の着色は省かれていますが、ここにもホットスポットがあったそうです。
チェルノブイリ原発事故は1986年でした。
トルコのリゼ県メカーレスキリット村では、事故翌年の87年に生まれた17人の子ども全員が、90年代後半になり、白血病で命を落とした。(中略)同村を含めた黒海沿岸で2000年以降、がん患者の発生率が以前の10倍以上に増えたという。
2011/08/28 東京新聞「こちら特報部」より
がん患者10倍増加は、まあ…いろんなデータから想像できる範囲内ではありますが、事故翌年出産の赤ちゃんが10年ほどで全員死亡というのはショックです。
チェルノブイリからトルコまでの距離って、福島から沖縄ほどの距離ですよ…。
当時、放射能への警戒心が弱い国に、汚染ミルクが大量に押し付けられていたという話を読んだことがあります。そのターゲットになった可能性は考えられないでしょうか。

トルコの情報を見つけました。
右の地図はチェルノブイリ原発事故4日後の風向きを示したもので、赤いのが放射性物質です。
「ローレンス・リバモア研究所のコンピュータ・シミュレーション」だそうです。
上記の「リゼ県メカーレスキリット村」をまともに直撃していました。5月にはトルコ西端やイタリア北部・オーストリア・ドイツ南端に、次々とホットスポットができたといいます。
「事故発生から8日後の気象条件を見ると、風は北風に変わり、南ヨーロッパ、とりわけ黒海沿岸に汚染が及んでいる。」

「トルコでも雨によるホットスポットができた。5月3日に降った雨の影響で、ブルガリアとの国境に近いエディルネでは強い放射能が観測された。トルコ政府は全国三ヶ所に測定所を置き、さらに六台のマイクロバスに測定装置を積んで国内をくまなく測定した。」
引用文・地図画像ともに『NHK特集 調査報告 チェルノブイリ原発事故』
(1987年3月14日初回放送 / 2011年11月23日再放送) より
この番組が作られたとき、放射能汚染は日本人にとって対岸の火事でした。私にとっても、そうでした。
番組内ではセシウムのことを「死の灰」と連呼しています。その響きから、いかに他人事であったかをあらためて思い知り、複雑な思いに駆られました。



─ 再々追記 2011/10/04・2011/11/08 ─

ベラルーシ ВЕДАРУСЬ (チェルノブイリ原発の北隣)では事故後8年間「新生児死亡率205%」だったという記述を見つけました。
信ぴょう性は、なんともいえません。出典は、『Chernobyl:Consequences of the Catastrophe for People and the Environment』
、米国科学アカデミー出版の本ですが、著作者の名前を検索してもこの本の執筆以外に、何一つ経歴や人柄を知ることはできませんでした。その一方で、ベラルーシ政府も、ウクライナ政府 [ チェルノブイリ原発所有 ] も、放射能汚染のデータについては基本的に隠蔽姿勢をとっているようです。)
流産・早産・妊産婦の病死まで含めたために、こんな奇妙な数字になったのでしょうか?
堕胎数も含まれているのかもしれません。白ロシア(ベラルーシ)では、事故以前からもともと中絶への抵抗感はあまりなかったようです。
また、ベラルーシには汚染の低い地域もけっこうあるのですから、もしこの「205%」が本当なら、居住地の放射線量よりも食べ物による影響のほうが大きいのではと思われます。当時ソ連政府は、事故後5年間、国民になんの情報も与えなかったといいます。

この追記を書いてから一ヶ月後、引用元サイトに訂正追記があるのを見つけました。
注)死亡率が100%を超える理由はその定義が((早産の死体数)+(生きて生まれたが、その後放射線障害で死亡し た数)) / (生きて生まれたが、その後放射線障害で死亡した数)のため
たとえば、20人生まれたら20人死亡、それとは別に死産が21件あったということかな。
でもそうすると…。
20人生まれて10人死亡、それとは別に死産が31件あったという解釈もあり。
20人生まれて1人死亡、それとは別に死産が40件あったという解釈もあり。
女性として、新生児死亡数と早産・死産数は分けて教えてもらいたいところです。(研究者にとって似たようなものであっても、母性にとっては、腕に抱いたぬくもりが消え失せるのと、陽の光も見ずに消えた命への思いは、それぞれに違う悲しみがあるものです。)

YouTubeに上がっている『終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ事故から10年〜』(1996年NHKスペシャル)にも、死産・早産が増えているという話は出てきますが、具体的な数字まではわかりませんでした。




※出典・参考(2011/11/26更新)

・避難区域の追加
 [2011/06/06 23:03 毎日新聞 福島第1原発:「ホットスポット」 避難区域への追加検討]
 [2011/06/16 21:12 読売 20ミリ超“ホットスポット”は4地区…文科省]
 [2011/06/17 01:03 朝日 高放射線地点を指定、政府が避難支援へ 避難区域外でも]
 [2011/06/17 02:00 MSN産経 ホットスポット4地点を指定、福島県南相馬と伊達、政府が避難を支援]
 [2011/06/17
毎日 東京朝刊 東日本大震災:特定高線量地点、ホットスポット避難勧奨 政府指定、住居単位で]
 [2011/06/17 東京新聞 朝刊 妊婦など住居単位 ホットスポット 避難促進]


・福島第一原発事故による日本の汚染図 有志による作図
 [2011/04/19 nni's blog 福島メッシュ調査(4/12) 反映]
 [2011/04/21 早川由紀夫の火山ブログ フクシマの放射能地図(汚染図初版)]
 [2011/05/06 nni's blog 福島近県放射線マップ更新 + 年間積算マップ(@AkiraOkumura)]
 [2011/06/05 nni's blog 鬼マッピングは続く]
 [2011/06/10 早川由紀夫の火山ブログ 放射能には勝てない(汚染図初版 他)]
 [2011/06/18 早川由紀夫の火山ブログ 放射能地図(改訂版)]
 [2011/07/26 早川由紀夫の火山ブログ 放射能汚染地図(三訂版)]
 [2011/09/11 早川由紀夫の火山ブログ 放射能汚染地図(四訂版)]
 [早川さんの汚染図の作図協力者 萩原佐知子さんのtwitter]
 [2011/08/27 新潟県HP > 報道発表資料 > 別紙3 放射能汚染ルート(早川由紀夫版)]


・チェルノブイリ原発事故によるヨーロッパのセシウム汚染図
 [2011/05/21 Numerical Technologies Incorporated IAEA報告書(2006)抄訳 第三章 P24]


・トルコにもあったホットスポット
 [2011/09/08 11:50 【放射能】西日本の無関心な人たちへ iza!(8月28日付東京新聞)]
 [2011/08/30 23:26 もう黙ってられない! 原発なくせ! ちばアクション

・ベラルーシの新生児死亡率205%
 [2011/06/12 Seven Mile Beach File『ヤブロコフ・ネステレンコ報告』(2009年発行)抄訳
原題『Chernobyl:Consequences of the Catastrophe for People and the Environment』]
 [1998/10 チェルノブイリによる放射能災害 国際共同研究報告書
被災者救援活動の諸問題とロシアの現状 事故後5年間、何も教えてもらえなかった国民たち]
 [2011/07/13 ベラルーシの部屋ブログ ベルラド研究所について
放射能汚染問題は終わったことにしたいベラルーシ政府]
 [2011/07/30 ベラルーシの部屋ブログ 先天性の異常 中絶件数はもともと多いベラルーシ]
 [1996 NHKスペシャル 終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ事故から10年〜 YouTube動画 / 文字おこし]


・日本に起こっていること
 [2011/03/28 当ブログ記事 放射能は怖いか怖くないか]
 [2011/07/05
現代ビジネス もっと細かく全国1000ヵ所を独自調査 列島縦断 放射能はこんなに出ている]

・当ブログ内の汚染地図データ
 [2011/04/26 福島原発の放射性物質飛散予測 ドイツ・オーストリア・ノルウェー・スイス]
 [2011/05/09 チェルノブイリ並みだったFukushima]
 [2011/06/07 ホットスポット]
 [2011/08/30 出し惜しみの汚染マップ]
 [2011/09/01 やっぱり出し惜しみの汚染マップ]
 [2011/09/29 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 2]
 [2011/10/01 プルトニウムとストロンチウム プルトニウムとストロンチウムの汚染マップ]
 [2011/10/03 更新とひとりごと ヨード131汚染マップ]
 [2011/10/10 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 3]
 [2011/10/14 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 4]
 [2011/10/22 むちゃくちゃなホットスポット 千葉で57.5μSv/h]
 [2011/10/23 むちゃくちゃなホットスポット 2 千葉柏市は雨水のせいとの報道]
 [2011/11/06 フクシマの公園で 放射性テルル放射性銀の汚染マップ]
 [2011/11/15 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 5]
 [2011/11/15 新しい汚染マップ NHK「北海道や中国・四国にも拡散か」]
 [2011/11/26 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 6 セシウム汚染マップ最新版]


←左は
 セシウム沈着量 

 右は
 空間放射線量です→
 
セシウム沈着量マップの色分けを、チェルノブイリ原発事故と比べてみました



赤い地域(3000kBq/㎡以上)
千葉の市有地のセシウム発掘
(2011年10月21日 千葉県 柏市 57.5μSv/h  
2011年10月22日 276kBq/kg=17940kBq/㎡


チェルノブイリ原発事故の強制移住地域
(セシウム1480kBq/㎡以上)(15.4μSv/h以上)

千葉の小学校でホットスポット発覚
(2011年10月25日 千葉県 我孫子市 11.3μSv/h
黄色い地域(1000kBq/㎡以上)



緑の地域(600kBq/㎡以上)
千葉の農地でホットスポット発覚
(2011年10月20日 千葉県 松戸市 7.0μSv/h
東京の市民団体がホットスポット報告
(2011年10月19日 東京都 江戸川区 6.7μSv/h
チェルノブイリ原発事故の一時移住地域
(セシウム555kBq/㎡以上)(5.78μSv/h以上)
日本の原発労働・放射線医療などの管理区域
(平常時50mSv/y以上)
水色の地域(300kBq/㎡以上)
東京の小学校でホットスポット発覚
(2011年10月17日 東京都 足立区 3.99μSv/h
埼玉の高校でホットスポット発覚
(2011年10月25日 埼玉県 八潮市 3.659μSv/h
福島市の宅地でホットスポット発覚
(2011年10月4日 福島県 福島市 3.5μSv/h
東京の家屋でラジウム小瓶事件
(2011月10月13日 東京都 世田谷 3.35μSv/h
チェルノブイリ原発事故の希望者移住地域
(セシウム185kBq/㎡以上)(1.93μSv/h以上)
青い地域(100kBq/㎡以上)
紺色の地域(60kBq/㎡以上)
長野の小中学校?のホットスポット発覚
(2011年10月13日 長野県 軽井沢 1.7μSv/h
千葉の公園でホットスポット発覚
(2011年10月13日 千葉県 船橋 1.55μSv/h
東京の小学校でホットスポット発覚
(2011年10月13日 東京都 北区 1.01μSv/h
神奈川の小中学校でホットスポッ発覚
(2011月10月14日 神奈川県 横浜 0.98μSv/h
チェルノブイリ原発事故で放射線管理区域
(セシウム37kBq/㎡以上)(0.39μSv/h以上)
青緑の地域(30kBq/㎡以上)
日本では、基準値超えのお茶が発生
(2011年9月13日 埼玉県 所沢 1510Bq/kg
茶色の地域(10kBq/㎡以上)
薄茶色の地域(10kBq/㎡以下)
民間の調査では、
現在日本で避難区域になっていない福島市・埼玉県・千葉県で部分的に
水色の地域にあたる数値が検出されていると言われます。
 やっぱり出し惜しみの汚染マップ 6 より

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