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2012年5月24日木曜日

「電力不足」は誇大広告?(2012年度版)

東日本大震災のあった去年は、関東で、電力が足りない足りないと騒がれました。
あんなに騒がれたというのに、今年の関東は原発全基停止状態でもぜんぜん問題になっていないようです。一年で解決できるようなレベルだったということなのでしょう。
なぁんだ、やっぱり原発がなくてもちゃんとやっていけるんだ!?

今年は、関西で、電力が足りない足りないと報道されています。
でもそれを信じている人は少ないです。
だって去年の東電も、供給能力は、
3100万kW(3月12日)
3750万kW(3月23日)
3800万kW(3月29日)
3900万kW(4月4日)
3950万kW(4月6日)
…と、たった一ヶ月足らずで大幅に増えたんですもの。
原発利権のある人たちが原発を動かしたくて、国民を脅してるだけでしょ」と、そういう考え方は3.11以前には一部の市民運動家の専売特許でしたけれど、いまでは国民の暗黙の了解みたいになってきています。
案の定、関西電力にしても今年の夏の予想は、
16.3%不足(4月23日)
14.9%不足(5月7日)
5.1%不足(5月15日)
…と、着実に数字が変化していて、去年の東電と同じ流れです。
ということは、関西でも来年には電力不足問題なんてなくなっているんじゃないでしょうか。

原発大国だったのに、どうして原発が止まってもやっていけてしまうのか、それはこういうことらしいです。
火力発電などは、発電したいときに発電し、要らないときはこまめに止めることができますが、原発はオン・オフをなるべく切り換えないほうが安全で発電効率も良いのだそうです。けれども、地震(震度4程度)があれば自動停止するしくみになっていますし、定期検査でも毎年止めています。一度止まると原発は検査と再調整に3ヶ月もかかります。
だから原発が動かなくても困らないように、予備の火力発電や揚水発電がきちんと用意されているのだそうです。

原発反対派が「原発は全停止しても困らない」と長年言っていたのは、(じつは私も半信半疑でしたが)この一年間を見ていると、ああ、本当だったんだなぁと思いますよね。



※出典・参考(2012/06/09更新)

・2011年春の東京電力
 [2011/04/17 阿修羅♪(日刊ゲンダイ)なんだよ 電力いくらでもあるじゃないか]


・2012年夏の関西電力
 [2012/04/24 環境ビジネス 今夏の需給見通し、関西電力は16.3%の不足、東京電力は4.5%の余剰]
 [2012/05/08 00:08 日経 節電頼みの夏、関電なお14.9%不足 強制措置は不可避]
 [2012/05/15 14:51 MSN産経
電力不足5%に低下も 関電、融通や節電で 300万キロワット改善の試算]
 [2012/05/15 日テレ 関電の電力需給、最大5.1%まで縮小可能]

 [2012/05/31 日刊ゲンダイ 重大疑惑 なぜ消えた「原発なしでも電力確保」の関電文書]

 [2012/05/18 portirland
 [2012/06/01 週プレNEWS

・ブログ内の関連記事
 [2011/04/20 「電力不足」は誇大広告?]
 [2011/07/07 「電力不足」は誇大広告? 2]
 [2011/11/03 冬の節電と読売新聞]
 [2012/05/24 「電力不足」は誇大広告?(2012年度版)]

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2011年11月3日木曜日

冬の節電と読売新聞

冬の節電依頼の報道は早くも9月から流れていましたが、11月に入って具体的な数字が出始めたようすです。
面白いのは、寒い地域よりも、暖かい地域のほうが電力不足の傾向にあるところ。
(北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力は節電要請なし。関西電力は10%、九州電力は5%の節電をよびかけています。)
暖房は冷房と違って灯油やガスの利用が多いですから、「寒くなると電力が不足する」ということをあまり言うと、みんなどんどん電力離れを起こしてしまいますし、電力会社のほうもそのあたりの兼ね合いに頭を痛めてるのではないでしょうか。
すでに9月10月から、石油ストーブの売り上げや予約が前年比1.5倍という話もありますしね。

そんな中で、読売新聞がずいぶん異色の見出しを掲載していました。
電力不足対策 節電と原発再稼働が不可欠だ

世論が日に日に脱原発依存に流れている中で、こういうことを言ってしまう読売新聞には、それなりの立場というものがあるのでしょう。

1950年代の日本で原発開発の音頭をとった顔ぶれの中でも、当時読売新聞社主であった正力松太郎さんはとくに重要な位置を占めていたといわれます。読売系(放送・野球・サッカー)のすべてのルーツとなる人物で、警察官僚歴を経て経済界に大きな影響を与え、国務大臣・科学技術庁の初代長官にまで就任していました。
1969年には亡くなっていますが、その遺志を継いだ人物が政界にも経済界にもたくさんいらっしゃるんだろうなと想像できます。

正力松太郎さんが生きていたら、利権を手放さないことにやはり全力をそそぐのでしょうか。
もしかしたら、もう原発の時代ではないと見切りをつけ、日本のプライドをかけて自然エネルギーの開発促進とそちらのシェア拡大に燃えていたかもしれないなぁと思わなくもありません。
「冬の節電」関連ニュースの
見出し一覧
(2011/11/03 15:00 google)
ただ、略歴を見ると、時代を読んでその波に乗ることよりも、世論を動かして時代を作り出すことのほうが得意ではあったようですね。
その経営体質が、今も文科省や読売の方向性としてはっきり残っているのは、とても残念です。



※関連記事

[2011/04/20 「電力不足」は誇大広告?]
[2011/05/20 変わりつつあるメディアの原発報道]
[2011/06/16 ないしょばなし]
[2011/07/04 ビートたけしのTVタックル]
[2011/07/07 「電力不足」は誇大広告? 2]
[2012/05/24 「電力不足」は誇大広告?(2012年度版)]

2011年7月7日木曜日

「電力不足」は誇大広告? 2

録画ビデオを見ようとしてテレビのスイッチを入れたら、いきなり電力は足りている説をやってたので、思わず見入ってしまいました。
テレビ朝日の『モーニングバード』でした。

「原発を全部止めても電力は足りている」って、ネットや週刊誌だけで言われてたような話ですよね。
最近のテレビは、電力会社や原発の呪縛が解けてきているのでしょうか。
それともテレビ朝日が頑張っているだけなのでしょうか。

この番組では、電力会社が経産省に申告したという最大発電能力値を出して、猛暑だった昨年の消費電力と比較。それから東電に直接問い合わせた数字も並べて、最大数値が即可能な数値ではないことを検証したりと、できうるかぎり具体的に説明していたので、たぶん今までこういう話を知らなかった人にはかなり興味深い内容だったと思います。
国内で最も原発依存度の高いはずの関西電力が、原発を全部止めたときの余力は東京電力より余裕しゃくしゃくだったという計算結果にも、驚きました。
「ですから皆さん、体を壊すほど節電する必要なんてありませんよ。無理しないでくださいね。」
そんなふうに話を終えていました。


「節電の必要なんてない」、だんだんそれが常識になっていきそうな気配も感じますが、それでも私は節電を続けようと思います
真偽が問われているとはいえCO2問題もありますし、火力発電だって微量のウランを飛ばしてるぞという話(石炭に限る話なので石油や天然ガスは関係ないらしい…)もありますし。
風力発電も、地熱発電も、巨大タイプのものには低周波被害や環境破壊が指摘されています。(地熱発電にはいろんな種類があってメリット・デメリットはそれぞれ違うらしい…)
太陽光発電は、まだ少し充電やコストの問題を残しています。
技術の進歩に大きな期待を寄せつつ、節電しながら時代を待つ、そんなかんじですね。

去年までは「企業や工場の消費電力があまりにも大きすぎて、家庭内での節電なんて意味がない」そういう話も聞いていたので、節電にあまり乗り気じゃなかったんですけど、今年は国を挙げての節電ムードになっているので意味がないとは思えなくなったということもあります。
なにより「節電すれば日本は原発を卒業できるかもしれない」、そういう思いが今はとても強いです。


なんでもこまめに消すというのは、節電の基本中の基本。それ以外に何ができるかいろいろ考えました。
大画面モニターは電力消費量が大きいので、小さな画面のものを使うようにしてます。
テレビのボリュームも小さく抑えてます。一人の時はイヤホンのほうがもっと良いかも。
電子レンジも、あまり使わなくなりました。
家族もLEDをいくつも買ってきて電灯を取り替えたり、暑がりのくせに「この部屋のエアコンは使わない」とか「この部屋は設定温度30度」とかやってるようです。
彼らの健康を心配してグリーンカーテンを作りました。ツルがみるみる伸びて葉が増えていくのが楽しいです。
私自身はもともとエアコンが苦手なので、扇風機をうちわに変更しました。腕が疲れても、これで原発を止めてくれるならと思うと、ちっとも苦にならなかったり(笑)



─同日追記─

私が見たのとまったく同じ放送内容が、YouTubeにアップされているのを見つけました。
2011/07/06 にアップロード」となっているので、「えっ、番組関係者による情報漏洩!?」とビックリしてしまったんだけど、どうやらYouTubeが日本時間ではなく本国アメリカの時間で表示しているせいらしいです、よくわからないけれども。



─後日追記 2011/09/13─

一夏を越えて、節電の結果が発表されました。
東電管内の電力需要は前年比19%減だったそうです。すごく頑張りましたね!
関電は前年比たった3.8%減ですって。個人的には、うちわ一枚で過ごした夏だったんだけどナ。ネットで「毎朝新聞に電力安定って予報載せてんのに節電も何もあるかい」というコメントを見つけました。ちゃっかり屋の関西人集団、けっきょく「電力はじゅうぶん足りている」ということを証明してしまいました(笑)
冷夏で需要が低かったのかというと、決してそういうわけでもなく、統計的には猛暑の部類だったらしいんですけどねぇ…。



─後日追記 2011/09/16─

そういえば忘れていました。東電からPPS(電気事業連合会以外の小さな電力会社)に契約を乗り換えた企業が増えていることを。

春先の計画停電の時期に、誰かがこんなようなことを書いていました。
「東電はこの調子で国民を脅しつづければいい。
みんな東電を離れてPPSに逃げるから。
そしたら原発よりこっちの電気のほうがずっと安いじゃんって、国民は気付くんだ。
電力が足りないと騒げば騒ぐほど、東電は自分で自分の首を絞めることになる。」
この夏の「東電管内の電力需要が前年比19%減」には、この流れも一役買っていたに違いありません。
だからこそ東電は発送電分離政策(電力自由化の促進)を恐れるのでしょうね。




※出典・参考(更新2011/11/07)

[2011/07/06 YouTube動画 モーニングバード7月7日 電力は本当に足りないのか?を検証]
[2011/07/07 テレビ朝日 モーニングバード「そもそも総研 たまペディア」]

[2007/03/08 イギリスで放送されたドキュメンタリー 『地球温暖化詐欺』(Wikipedia)]

[2011/06/27 ニュースの社会科学的な裏側 石炭火力が原発の100倍の放射性物質を出す?]
[Wikipedia 風力発電 社会的課題 / 騒音公害と健康被害]
[Wikipedia 地熱発電 方式]

[2011/09/01 産経関西 関西節電わずか3・8% 今夏、全国の9・9%も下回る]
[2011/09/07 23:19 日経 東電管内の電力需要、今夏平均19%減 7~8月エネ研分析]
[2011/09/12 電気新聞 電力使用制限すべて終了 冬の需給に焦点移る]

[2011/06/04 東電やめたら電気代3割節約 立川競輪場、契約先変更で]


・ブログ内の関連記事
[2011/04/20 「電力不足」は誇大広告?]
[2011/07/07 「電力不足」は誇大広告? 2]
[2011/11/03 冬の節電と読売新聞]
[2012/05/24 「電力不足」は誇大広告?(2012年度版)]

2011年4月20日水曜日

「電力不足」は誇大広告?

関東では、地震のあとの計画停電も大問題の一つでした。
生産や商品管理の影響はもちろんのこと、おうちで酸素吸入器や痰吸引器を常用なさっている方々など命にかかわる恐い思いをしたと聞いています。

関東の知人友人を心配しながらも、私自身は関西の人間なので冷静になりゆきを見守っていましたが、なにか腑に落ちないものを感じたのも確かです。
計画停電をやるかやらないかの結論が二転三転する様子に、です。
女の勘みたいなものでしょうか、
「電力はじつは不足してないんじゃないか」
「"原発がないとこんなに困るんだよ"と言いたいだけのデモンストレーションじゃないのか」
そんなこと考えたのは初めてでした。

いくらなんでも気のせいだよねぇと思ってたら、
最近、ネットでちらほらと「電気は足りてる論」を見かけるようになったのです。
足りてるなら、原発やめられるよね?

きのう(4月15日)、東電は7月末の電力供給見通しを5200万㌔㍗へ上方修正した。これは〝大朗報〟だ。「やればできるじゃないか」である。
福島原発事故からこれまで、東電の発表などによると、供給能力は
3100万㌔㍗(3月12日)、
3750万㌔㍗(3月23日)、
3800万㌔㍗(3月29日)、
3900万㌔㍗(4月4日)、
3950万㌔㍗(4月6日)
と、順調に上昇してきた。
きのう(4月15日)のピーク時の供給量は4000万㌔㍗だった。

『日刊ゲンダイ』からの引用文だそうです。
これは、いったい、なんの笑い話ですか?


─後日追記─

ネットや週刊誌だけで言われていた「電力は足りている説」ですが、テレビでも同じような話をしていたので続編記事を書きました。
番組では最新の数字を出して解説していましたが、ネットに出回っている6年前のグラフと状況は変わっていないようでした。
『日本における過剰な発電設備』より



※出典・参考(2012/05/24更新)

・計画停電しなくても電力は足りている
[2011/03/18 Wings216—社会に関する雑記 計画停電は原発がなければ電力不足になると思い込ませるための...]
[2011/04/17 阿修羅♪(日刊ゲンダイ)なんだよ 電力いくらでもあるじゃないか]
[2011/04/21 産経zakzak 東電が不足“煽る”本当のワケ 検証・夏の電力は足りる!]

・原発を止めても電力は足りている
[2005年度版データ 小出裕章氏のサイト 日本における過剰な発電設備]
[2010/10 よくわかる原子力 キッズページ 柏崎刈羽原発が止まったとき も 電気は足りていた]
[2011/03/25 YouTube動画 原発Nチャンネル14 原発なしでも電力足りてる 小出裕章]
[2011/05/11 01:47 毎日 九電原発:3基停止で夏場の電力は…説得力欠く九電説明]
[2011/05/20 産経zakzak 「原発は必要悪」ウソだった?“全停止”でも大丈夫なワケ]
[2011/06/12 pigeon1914の脱原発ブログ 中部電力「余力わずか」のウソ]

・自然エネルギーの将来性
[2011/04/16 MSN産経 風力・太陽光エネが原発を逆転 福島事故で差は拡大へ]

・ブログ内の関連記事
[2011/04/20 「電力不足」は誇大広告?]
[2011/07/07 「電力不足」は誇大広告? 2]
[2011/11/03 冬の節電と読売新聞]
[2012/05/24 「電力不足」は誇大広告?(2012年度版)]

リンク切れの記事データ検索はこちら